神社や神棚などに供えるサカキ(サカキ科)を加害する害虫の新種ヨコバイ(ヨコバイ科)の防除に役立ててもらおうと、和歌山県林業試験場(上富田町)は、防除マニュアルをホームページ(HP)で公開している。
 試験場は、2月に防除マニュアルの冊子を作成。4月から試験場が試験した農薬が使えるようになり、6月に改訂版を出した。ただ、冊子の数に限りがあり、より多くの人に利用してもらおうと、HPで公開することにした。インターネットで「和歌山県林業試験場サカキ防除マニュアル」と検索すれば見ることができる。
 HPで公開したところ、県内のサカキ生産者や農協をはじめ、同じ被害に悩まされている鹿児島や佐賀、高知など西日本の研究機関からの問い合わせが相次いでいる。
 9月上旬から10月上旬にかけて農薬の散布適期を迎える。研究員は「マニュアルを利用して、栽培環境の改善や薬剤散布の参考にしてほしい」と話している。
 防除マニュアルの問い合わせは、県林業試験場(0739・47・2468)へ。

 県内では、2002年ごろに田辺市でかすり状の白い斑点が発生する被害が初確認され、その後、県全域に広がった。被害は西日本で確認されているが、原因は長らく不明だった。13年、九州大学の調査で、体長4ミリ程度のヨコバイ科の小さな虫の仕業であることが分かった。新属新種のヨコバイとして論文が出され、昨年12月に「サカキブチヒメヨコバイ」と命名された。詳細は不明だが、中国産のサカキから広がった可能性が高いとみられている。