和歌山県田辺市龍神村安井にある休耕田を活用した恒例のイベント「田んぼアート」は、秋が深まるにつれて絵柄が浮き上がってきた。観賞に適した高台の龍神市民センター駐車場からは、龍神温泉をPRする温泉マークと、笑顔に似せたユズの絵柄が眺望できる。
 龍神村で地域づくりに取り組む龍神寄合会の構成団体「田んぼアート実行委員会」(冨田進委員長)が、同市の田辺周辺ふるさと市町村圏事業の助成を得て取り組んでおり、龍神中学校や南部高校龍神分校の生徒も協力している。
 田植えは今年6月にあり、温泉マークは龍神中、ユズの絵柄は龍神分校の生徒が担当した。分校生は、絵柄のデザインに沿って田んぼにくいを立てる作業も手伝った。
 ユズの絵柄は今年初採用。コロナ禍を吹き飛ばし、見た人もほほ笑んで明るくなってもらおうと、地元農産物の一つのユズを顔に見立て笑顔にしたという。
 植えた稲は3種類で二つの絵柄とも下地はキヌムスメ。温泉マークは穂の色が赤いカンニホ、ユズは葉と輪郭部に穂の色が緑のミドリマンヨウ、目と口はカンニホを用いた。
 実行委事務局によると、稲が実るにつれて8月下旬に絵柄が徐々に見え始め、9月に入ってくっきりしだした。台風14号の影響もほとんどなかったという。
 実行委は、龍神市民センターの駐車場からの観賞を勧めている。見頃は今月末ごろまでで、稲刈りは10月初旬を見込んでいる。