2025年春の開通を目指して整備が進められている高速道路「すさみ串本道路」の工事現場で27日、和歌山県串本町田並の串本西中学校の生徒を招いた現場見学会があった。生徒は、同校のすぐ近くの山中で進む工事を興味深げに見学したほか、建設機械の操縦など普段できない体験もさせてもらった。
 すさみ串本道路は、すさみ町江住―串本町サンゴ台の延長19・2キロ。現場見学会は、この工事に五つの現場で携わっている「木下建設」(本社・有田市)の田並中ノ谷作業所が、現場近くにある中学校の生徒に工事の様子を見てもらおうと呼び掛けて開いた。
 この日は1〜3年生18人らが参加。国道42号から工事用道路に入り、山を削ったり、谷を埋め立てたりして進められている工事現場を見学して記念撮影をした後、建設機械やドローンの操縦、鉄筋の組み立てを体験した。
 「バックホー」という建設機械はコンピューター制御で操作が容易になっており、体験した3年生の河田怜也君は「緊張したけど、自動で止まる仕組みもあったので扱いやすかった。高速道路の工事現場に来たのは初めてですごく新鮮。学校のすぐ近くまでこんなに山が削られているとはびっくり」と話した。
 ドローンを会場から300メートル余り飛ばして、上空からの風景を確認した3年生の金谷始芽君は「学校が見えて感激した」と笑顔。鉄筋を組み立てるために金属の線で結ぶ作業を体験した1年生の阪本霞澄さんも「線を上手に巻くことができるとうれしいし、面白い」と夢中になっていた。
 最後に田並中ノ谷作業所の得能晃所長と工事の発注者である紀南河川国道事務所の田中富博建設監督官が、生徒たちが事前に考えてきた、仕事の内容や工事概要、やりがいなどについての質問に回答。「利便性の向上と災害時に命を守る道路として造っている」「何もない所に道ができるのがやりがい」などと答えた。
 同校の平原良一校長は「高速道路を建設している場所はなかなか見られないので、生徒たちはわくわくしていたし、実際に見てびっくりもしていた。視野が広がるし、キャリア教育の面から見ても大変ありがたい」。得能所長も「学校のすぐ近くで工事をしており、せっかくなので見に来てほしいと企画した。普段体験できないことを楽しんでいただけたと思う。これからも関心を持ってもらえたらうれしい」と話していた。