和歌山県紀南地方に秋風が吹くようになり、長距離を移動することで知られる大形のチョウ「アサギマダラ」(タテハチョウ科)が、山中を飛び交い始めた。秋の深まりとともに里でも見られるようになる。
 田辺市とみなべ町の境界にある虎ケ峰トンネル付近では、成虫が好んで蜜を吸うヒヨドリバナ(キク科)が点在して咲き、その周辺で優雅に飛び回る姿が見られる。
 アサギマダラは羽を広げると10センチほどもあり、透明感のある淡青白色の斑紋が美しい。成虫は遠くまで移動し、2千キロ以上飛んだ記録もある。
 紀南では、成虫が遠方から飛来するほか、幼虫で越冬して成虫になるのもいる。幼虫はガガイモ科のキジョランなどを食べる。
 上富田町では地域おこしの一環として、地元有志でつくる団体がヒヨドリバナの仲間フジバカマを育てている。10月下旬には関連イベントを予定している。