和歌山県田辺市龍神村のNPO「ええとこねっと龍神村」が実現に向け準備を進めている、自家用車で高齢者らを送迎する有償運送の説明会が4日、龍神村安井の龍神市民センターで開かれた。出された意見を参考に来年秋をめどにスタートする方向で検討していく。

 龍神村内では路線バスと住民バスが運行されているが、本数が少なく、高齢者ら住民の通院や買い物などの際の移動手段の確保が大きな課題となっている。このため、同NPOは、運転免許証を返納するなどして交通手段を持たない高齢者や観光客らに、公共交通を補助する運送を提供しようと、先進地を視察したり、運輸局やバス会社などと話し合いをしたりして、自家用有償旅客運送事業の実現に向けて取り組んでいる。
 この日の説明会は、運送の際の安全性や計画の内容について聞きたいという住民の声を受けて市龍神行政局が呼び掛けて開き、龍神村内の区長や主な団体の代表らが出席。まず、行政局の池本收児総務課長が、国の自家用有償旅客運送制度について説明した。
 続いて同NPOでこの事業を担当する竹内雅一副理事長が、事業の趣旨や経過を説明して出席者に意見を求め、理解と協力を呼び掛けた。
 出席者からは「基本的に賛同する」「ぜひ進めてほしい」など、事業を歓迎する声が聞かれた一方「現状の公共交通機関に影響があると思うが、すみ分けが必要で利用者の利便性と合致しなければならないと思う」「低料金で走ってほしい」「住民バスとタイアップさせてはどうか」などの要望もあった。
 この日の説明会の内容は出席者が持ち帰り、各区や団体で意見などを聞き、11月に再び集まって検討する予定。