和歌山県内の温泉の魅力を女性の視点から発信しようと「第1回わかやま12湯サミットin龍神温泉」が14日、田辺市龍神村龍神の「季楽里龍神」で開かれた。県内12の温泉地から宿泊施設のおかみやスタッフら計約40人が出席して、地域を盛り上げ観光客を誘致しようと討論会をした後、他の温泉地と協力して取り組んでいく「龍神温泉宣言」を読み上げた。

 県旅館ホテル生活衛生同業組合の下部組織で12の温泉地の関係者でつくる「WOK委員会」と、協同組合県旅行業協会の中にある「わかやま12湯推進協議会」が連携した取り組み。おかみら女性が前面に出てアイデアを出し合おうと活動している。
 宿泊施設と旅行業の関係者が地域を越えて手を携え、女性中心で温泉の良さをPRする取り組みは全国的にも珍しいという。名称をわかやま12湯としているが、12湯以外の温泉地の宣伝もする。
 サミットは当初、9月2日に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。
 この日は県議会の森礼子議長、鈴木太雄副議長、県観光局の中島寛和局長、真砂充敏田辺市長らが来賓で出席。冒頭、龍神村の三味線教室「深瀬龍好会」会主の深瀬好子さんが「龍神小唄」と、ご当地音頭「龍神りゅうりゅう音頭」を三味線を演奏して歌った。
 続いて、わかやま12湯推進協議会の青木査稚子会長があいさつ。真砂市長が「わかやまの温泉と地域の魅力について」と題して講演し「アフターコロナでは、誘客に向けて広域による連携が大切で12湯の活動はタイムリー。ここ龍神温泉でスタートを切ったのは地元の市長としてありがたい」と述べた。
 「女性から見た和歌山の温泉」をテーマにした討論会は、トラベルニュース社長で、まちづくり観光研究所所長の奥坊一広さんが進行係を務め、熊野幸代さん(椿温泉、しらさぎおかみ)、原のどかさん(白浜温泉、温泉民宿望海おかみ)、川田純子さん(白浜温泉、ホテルシーモア支配人)、利光奈津希さん(加太淡島温泉、大阪屋ひいなの湯おかみ見習)、小川さださん(龍神温泉、季楽里龍神専務)が意見を出し合った。
 「歴史があり、自然が豊かで多くの温泉がある和歌山は、新型コロナが落ち着いてくると観光客に一番先に選ばれると思うので、これから準備をしっかりしなくては」「温泉地同士のつながりを大切にして、もっと若者にも和歌山の温泉の魅力を伝えよう」などの意見が出た。各地の温泉を巡った証しとなる印を押す帳面を製作する提案もあった。次回の会議は勝浦温泉(那智勝浦町)で開くことを決めた。
 最後に、おかみらが活動の一環で作った風呂おけを持って並び、龍神村西の丸井旅館おかみの寒川淑子さんが「田辺市の4湯は、他の温泉地と連携を取りながら、熊野古道をはじめとする観光素材を結び付ける要となっていくことを宣言します」といった内容の龍神温泉宣言を読み上げた。