和歌山県内の農業系4高校が本年度から合同で、和歌山市のJR和歌山駅前で農産物や加工品の販売を続けている。5日には、みなべ町の南部高校が中心となって出品する。生徒たちは「地域の産品をPRしたい」と意気込んでいる。

 参加しているのは南部と熊野(上富田町)、有田中央(有田川町)、紀北農芸(かつらぎ町)。以前も年1回、秋に4校がそろって販売をしていたが、本年度からは授業の一環という位置付けで、農業教育で学んだ成果を発揮し、地域の魅力を発信する「わかやま農業高校マルシェ」としてスタート。5月下旬から夏休みまでは、ほぼ毎週開催した。9月以降は新型コロナウイルスの影響で中断していたが、10月中旬から再開。4校が世話役を交代しながら続けている。
 県教委の県立学校教育課によると「生徒が生産から販売までを体験して学ぶことで、農業の6次産業化についての認識を深めるとともに、農業系高校の取り組みを広くPRしていく」という。
 販売するのは、実習で栽培している野菜や果物、これらの収穫物や他の特産物を使った加工品など。その地域ならではの産品もたくさんあり、各高校がアピールしている。
 南部は食と農園科の生徒が取り組んでいる。5日には農産物はブロッコリーやダイコン、キュウリ、サツマイモなど、加工品は食パンやジャム、梅干しなどを販売する。ジャムと食パンは、県内の高校で唯一だという専用の部屋と機具を使って調理しており、マルシェでも積極的にアピールしたいという。ジャムには実習で作ったイチゴや梅、ブルーベリー、ミカン、シソなどを使っている。
 マルシェでの販売に向け、生徒は農作物を収穫したり、加工品をそろえたりして準備した。サツマイモを収穫した2年生の沼野竜久君は「生徒が実習で作った農産物や加工品を多くの人に味わってもらいたい。おいしいと感じてもらえればうれしい」と話す。
 同校は農産物や加工品を校内の販売コーナーやJAの直売所で販売しているほか、田辺市で月1回開かれている朝市「弁慶市」にも出店している。マルシェでの販売について、同校農場長の狩谷弘教諭は「地元では売れなくて和歌山市で好評という産品もある。どういう人が買ってくれているのか知り、声を聞くことは勉強になる。品質の向上はもちろんだが、販売についても考えていければと思う」と話している。