和歌山県教育委員会は29日、小学6年生と中学3年生を対象にした本年度の全国学力テストの結果を発表した。小学生はおおむね全国平均並みだった。一方、中学生は国語と理科が全国46位で、特に国語は3回連続で全国で2番目の低さだった。県教委は「小学校は改善が見られるが、中学校は学力の定着に課題があり、いっそうの改善が必要」とした。
 4月に小学校223校の6年生約6600人と中学校117校の3年生約6200人が受けた。国語、算数・数学のほか、4年ぶりに理科も実施した。
 各教科は、2019年度に、基礎を問う「A問題」と応用の「B問題」が統合。これ以降の中学国語の全国平均との差を見ると、19年度3点、21年度4点、22年度3点と大きく下回る状況が続いている。(20年度は新型コロナウイルスの影響でテストを中止)
 県教委義務教育課の大樫浩史課長は「特に中学の国語については以前から非常に危機感を持っている。文章の読解力や論理的な思考力の部分に弱さがある。そこを重視した授業の改善につながる教員研修をするとともに、市町村教委と一体となって学力向上の支援をしていきたい」と話した。また、中学校理科の結果についても、問題文や資料を読み込んだり理解したりするといった国語力の弱さが影響しているという。
 県教委は本年度、中学校の国語教員を対象にした研修を重点的に実施していくとしている。また、本年度から中学校1〜3年生を対象に実施している「学習到達度調査」を年1回から2回に増やす。
 県教委はこれまでも、各校による「学力向上推進プラン」を作成、実施▽学力定着に課題がある学校を対象に、優れた指導力がある退職教員が指導▽学力が高い秋田県での教員研修▽授業力の高い教員の協力による授業事例集の作成―などに取り組んできた。
■読書「全くしない」 中学生の半数近く
 学力テストと同時に実施したアンケートで、国語の勉強は好きかとの問いに「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」と答えた中学生は57・6%で、全国平均を4・3ポイント下回った。数学は57・6%(全国58・1%)、理科63・7%(66・4%)だった。
 小学生は国語60・8%(59・2%)、算数65・8%(62・5%)、理科78・3%(79・7%)。
 また、読書習慣について、月〜金曜の授業以外にどのくらいするかを聞いたところ、中学生の45・7%が「全くしない」と答えた。全国平均より6・7ポイント高かった。一方、小学生は25・6%で、全国平均より0・7ポイント低かった。いずれも、少なくともここ3年、全国平均との差は同様の傾向となっている。