和歌山県太地町で小型鯨類の追い込み漁が9月から始まるのを前に、海上保安庁第5管区海上保安本部などは17日、同町の太地漁港で反捕鯨団体の妨害行為に対応する訓練をした。
 海上保安本部や田辺海上保安部、串本海上保安署から約30人が参加した。2011年から毎年この時期にしている。
 訓練を前に田辺海保の真部克彦部長は「最近では反捕鯨団体がSNS(交流サイト)を活用した自己主張を世界中に発信する事象が確認されている。冷静かつ毅然(きぜん)とした態度で厳正に警備活動をすることが求められる」とあいさつした。
 ゴムボートの操船のほか、町の条例で漁期中は畠尻湾などで飛行禁止となっているドローンを飛ばす活動家に注意したり、カヤックから海に落ちた人を救助したりする訓練をした。
 訓練の最後にはゴムボートに乗った活動家役が「イルカを解放せよ」と書いたボードを持って操業中の漁船に接近。漁船や駆け付けた海保のゴムボートに石を投げ付けたことから、追いかけて取り押さえた。
 太地いさな組合の小畑充規組合長(56)は「最近ではドローンが真上を飛んで危険を感じることがある。すごくありがたい」と話した。
 この日は建物の老朽化や津波対策のため、高台に移転した串本海上保安署太地町臨時駐在所の披露式もあった。28日から運用を始める。