17日から3連休が始まった。観光客が戻りつつあった和歌山県紀南地方の観光地では、秋の行楽シーズンに期待が高まっているが、台風14号の接近に気をもんでいる。

 田辺市本宮町にある世界遺産・熊野本宮大社の周辺では17日午前、降雨もあり、観光客はまばらだった。
 東京都目黒区から妻と訪れていた会社員男性(37)は「16〜18日に田辺市の中辺路町や本宮町、那智勝浦町の熊野古道を歩く予定。天気が少し心配だが、都会とは違う場所を歩くことでリフレッシュしたい。温泉も楽しみ」と話した。
 熊野本宮観光協会によると、本宮町内にある宿泊施設では、17日からの連休の予約はまずまず。ただ、台風接近の見込みもあって「天候次第でどうなるか」と不安の声もある。
 本宮町内のある宿泊施設は「17日からの連休はキャンセルも出ているが、7割は埋まっている。23日からの連休は現時点で8割ほどが埋まっている」という。
 語り部の会熊野古道中辺路では、9月にある2度の3連休で団体や個人の約20組を受け入れる予定。コロナ前の水準に戻りつつあるといい「この傾向が続き、熊野がまた盛り上がるといい」と期待した。
 白浜町では17日、小雨が降ったりやんだりする曇り空ではあったが、朝から千畳敷、三段壁などの名所には観光客が次々と訪れていた。駐車場には関西圏を中心とした県外ナンバーが多く、「沖縄」や「北九州」など遠方のナンバーもあった。雨がっぱを着たバイクのグループの姿も見られた。
 土産店の男性店員は「雨が降ると店に寄る人が大幅に減る。明日は店を開けられるかどうか」と台風の影響を心配していた。
 白浜町内の22施設が加盟する白浜温泉旅館協同組合によると、9月中の二つの3連休の予約状況はどの施設も好調という。町内のホテル関係者は「部屋は9割ほど埋まっている。今月から外国人観光客も少しずつ来ている」と話した。
■個人旅行客の入国解禁へ
 外国人観光客の受け入れも拡大しそうだ。政府は、入国者数の上限を撤廃する方向で調整に入った。短期滞在ビザの取得免除や個人旅行の受け入れ解禁も検討する。
 この政府の方針に、旅行商品の企画・販売を手がける田辺市熊野ツーリズムビューローは「熊野への来訪が多い欧米豪からの観光客は日本に長期滞在することが多く、実際に『ビザなし入国』が復活すれば歓迎だ」と期待している。
 このほか「最近の円安基調も外国人客にとってはメリットになる」と話す観光関係者もいる。