和歌山県田辺市龍神村殿原の住民有志が、地域の休耕田を整備してフジバカマ(キク科)の苗約200本を植えた「ふじばかま園」に、この花を好むアサギマダラ(タテハチョウ科)が飛来した。

 アサギマダラは、海を渡り長距離を移動するため「旅するチョウ」として知られる。ふじばかま園は、殿原の住民有志10人でつくる「殿原環境美化グループ」が、アサギマダラが訪れる地域の新しい見どころになればと整備を計画。荒れていた休耕田を活用し、協力して草引きなどをしてきれいにし、今年4月と5月にフジバカマの苗を植えた。
 グループの代表は、自宅ガレージを改造して近隣住民の交流の場「小町茶屋」を設けている杉本町子さん(72)。杉本さんによると、フジバカマの一部はうまく育たなかったが、多くが無事に育ち、9月中頃に花が咲き始めた。その後、9月28日にアサギマダラ1匹が飛来したのを確認。10月に入ってからは、3日に5匹ほどが見られた。4日には5匹以上のアサギマダラが優雅に花の間を飛び交っていた。
 杉本さんは「みんなで頑張って整備したので、1匹でも来てくれた時はうれしかった。園の周辺も草刈りをして、きれいにしている。もっとたくさんのアサギマダラに来てもらい、ここが皆さんに足を運んでもらえる場所になったらうれしい」と話している。
 殿原では2020年秋、杉本さんが自宅の庭に植えたフジバカマにアサギマダラが飛来。中には、羽に書かれた文字から、京都府から飛んできたアサギマダラもいたことが確認された。