和歌山県紀南地方の山中で、猛毒で知られるトリカブトの一種カワチブシ(河内附子)が、薄紫色の美しい花を咲かせている。県内の自生地は少なく、県のレッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)2類に分類されている。
 キンポウゲの仲間。涼しい林床を好み、紀南では限られた高地でしか見られない。50センチ〜1メートルの高さのものが山の斜面に数十株点在する。シカが食べないことから、近年目立ってきている。和名は金剛山(河内と大和の国境)で最初に発見されたことに由来する。
 トリカブトは全草に毒があり、特に根の部分が強い。厚生労働省のホームページによると、誤って食べると、唇や舌のしびれが始まり、次第に手足のしびれ、嘔吐(おうと)、腹痛などが現れ、けいれんや呼吸不全に至って死亡する場合もあるという。