正月用の切り花として人気のあるセンリョウ(センリョウ科)の収穫が、和歌山県印南町の山間部にある真妻地域で始まった。

 センリョウは上向きに実がなることから縁起が良いとされる。同町では1950年ごろに栽培が始まり、60年代に産地化が進んだ。実の赤色が濃く、真妻は西日本有数の産地として知られている。
 山あいを流れる切目川上流域には、日光を約3割程度に抑えるため黒い寒冷紗(かんれいしゃ)で覆った栽培小屋が見られる。高齢化で栽培農家は減少しており、JA紀州みなべいなみ花き部会によると、JAを通じて出荷しているのは15戸という。
 真妻地域にある同町皆瀬川の森口詠士さん(69)は30年以上になる栽培農家。約6アールの園地で栽培しており、「今年は暑かったが、最近は寒暖差が目立ってきたので実の色づきも進んでいくと思う」と期待している。
■品質の確保呼びかけ JAが目ぞろえ会
 JA紀州は24日、規格の目安について栽培農家に周知するための「目ぞろえ会」を真妻事業所で開き、産地として品質を統一するよう生産者に呼びかけた。大阪の市場担当者も同席し、質の良いセンリョウの出荷を求めた。
 収穫したセンリョウは各生産者が水槽で保存している。12月8日に始まる同事業所での荷受けに合わせて出荷し、主に関西圏で消費される。都市部で12月半ばに開かれるセンリョウ市への出荷を機に、ほとんどの農家が収穫を終える。