和歌山県田辺市で多様な立場、世代の交流拠点となる地域食堂「くるむ食堂」の活動が、広がりを見せている。ボランティアによる実行委員会が昨年8月に発足し、毎月1回開催。利用者は徐々に増えており、活動に賛同した農家や商店が米や野菜を提供している。

 地域のつながりが希薄化する中、子どもを中心に地域のさまざまな人の居場所として「地域食堂」が注目されている。「くるむ食堂」は下屋敷町の福祉事業所で、毎回カレーを30食程度提供してきた。高校生以下は無料で、大人は300円。
 20日には中三栖の三栖コミュニティセンターで、親子リトミック教室(三栖婦人会主催)と合同開催した。初めての会場だが、親子連れを中心に幅広い世代が訪れ、51食を提供した。
 子どもは走り回り、保護者や高齢者は座っておしゃべりを楽しむ。スタッフは食事の準備はもちろん、子どものカードゲームの相手をしたり、保護者の子育ての相談に乗ったりしていた。
 友人と2人で訪れていた市内の女性(70)は「初めて会う人も多いけれど、自然と会話が弾む空間。子ども同士も楽しそうに遊んでいて、孫が近くにいれば連れて来たいくらい」と話した。
 会場には来場者の感想を記すノートが置いてある。2月に訪れた小学1年生の女児は「カレーがおいしかったです。きょうはカレーをたべて、しあわせだった」と書いていた。実行委によると、女児は最初緊張気味だったもののカレー作りを手伝うなど、すっかり打ち解けた様子だったという。
 くるむ食堂は、幅広い世代を包むような場所にしたいと命名した。実行委代表の花村あゆみさんは「口コミで訪れる人が増え、さまざまな年齢層の人たちが触れ合える場所になってきた。このつながりを広げていきたい」と話している。
 毎月最終土曜に開催予定で、4月からは中屋敷町の福祉事業所に会場を移す予定。三栖地域でも継続したいという。
 問い合わせは花村さん(080・2105・9030)へ。