「みんなで楽しく歌ったり、おしゃべりをしたりするのが若さの秘訣(ひけつ)」。旧制田辺高等女学校の卒業生でつくる和歌山県田辺市の市民合唱団「成美コーラス」は、80、90代の女性12人からなる。月2回ほど集まり、息の合った歌声を響かせている。
 旧制田辺高等女学校の卒業生らで30年ほど前に結成した。当時は60人余りのメンバーがいて、同窓会で合唱を披露するなどして活動していた。
 現在のメンバーは、田辺市や白浜町に住む結成時からの12人。最年少は85歳。同市上屋敷1丁目の中部公民館で練習を重ねており、毎年9月に開催される紀南合唱祭(市教育委員会主催)にも出演している。
 練習では元中学校教諭の前田暁さん(65)=田辺市中芳養=らが指導に当たっており、来年の合唱祭に向けて「春の小川」「海」「故郷」「早春賦」の四季にちなんだ計4曲を選曲。ピアノの伴奏に合わせて、歌詞や音程を確かめながら歌声を重ねている。
 メンバーの一人、80代の女性は「歌うことが好きなので、練習の日が来るとうれしくなる。集まって一緒に歌うのも楽しい。みんなで昔の懐かしい話で盛り上がることもある」と成美コーラスの魅力を語る。「昔の懐かしい歌も、年を経るごとに歌詞の深さが分かってきた。これからもできるだけ続けていきたい」
 事務局として成美コーラスを支える愛須雅子さん(87)=田辺市上秋津=は「前田先生たちにお世話になりながら、みんなで楽しく歌わせてもらっている。練習に来るとみんな元気になり、歌を口ずさみながら帰ることもある。いつまでも元気に、みんなで楽しんで活動できたら」と話している。