和歌山県串本町大島にある水門(みなと)神社の例祭「水門祭」(2月7、8日)を前に、祭りで使用する当船1隻と櫂伝馬(かいてんま)2隻を倉庫から出す「船出し」が19日、大島港であった。祭り関係者約40人が参加し、本番に備え補修箇所の確認などをした。
 主祭神の誉田別命(ほむだわけのみこと)=応神天皇=が大島近くの通夜島に立ち寄った際、島民が船で出迎えたという由来に基づく祭りで、県無形民俗文化財。2月8日の本宮「渡御の儀」で、ご神体を載せた当船を櫂伝馬が護衛しながら、近くの苗我島へ向かう。帰港後、櫂伝馬が大島―串本(往復約3・6キロ)で競漕(きょうそう)する。
 船出しには、櫂伝馬に乗る地元の青年らでつくる大同会の会員や大同会のOBでつくる祭典保存会の会員らが参加。フォークリフトや丸太を使って倉庫から船を出した後、海に浮かべ、船内に水漏れ箇所がないかなどを調べた。
 2隻の櫂伝馬「隼(はやぶさ)」「鳳(おおとり)」の競漕は25日午後7時から練習を始める。それぞれに16人が乗る予定で、地元の若者の減少から、近年は航空自衛隊串本分屯基地の隊員が乗組員として協力している。
 船出しに参加した保存会の木下正己会長(59)は「いよいよ祭りが近づいてきたと実感する」と話していた。