第66回「文化財防火デー」(1月26日)を前に、和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社で20日、合同消防訓練があった。昨年は世界遺産のフランス・パリのノートルダム寺院(大聖堂)や沖縄県の首里城で火災が相次いだだけに、参加した約50人は世界遺産を守る決意を一層新たにした。
 文化財防火デーは、1949年1月26日に奈良県の法隆寺金堂壁画が焼損したことを受けて制定。毎年この日を中心として、災害から貴重な文化財を守るための訓練などが各地で行われている。
 この日は、本宮大社と本宮行政局、本宮教育事務所、田辺市消防団本宮支団本宮分団、田辺消防署本宮分署が参加。宝物殿奥の山林から出火して本殿横の山林に飛び火したとの想定で、本宮大社の職員が消防へ通報して初期消火に取り組むとともに、参拝者を避難させ、本殿からご神体に見立てた箱を運び出した。
 駆け付けた消防署員らはホースを使って山林に向けて放水。檜皮(ひわだ)ぶき屋根の本殿を守るため、備え付けている放水銃も使い、本殿に水を掛けた。
 訓練後、本宮分署の山本憲志分署長(60)は「スムーズな動きや連携ができた」と講評。九鬼家隆宮司(63)も「世界遺産で火災が相次ぎ、恐ろしさを痛感した。多くの方々のご協力でしっかりと守っていきたい」と話した。
 田辺市消防本部では23日に田辺市東陽の闘雞神社、26日には上富田町岡の八上神社でも合同消防訓練を予定している。