和歌山県の田辺地方でスギ花粉が飛び始めた。今季の飛散量は少なくなると予想されているが、暖冬の影響でピークが早まる可能性もあり、医療機関は早めの対策を呼び掛けている。
 飛散の開始日は、1平方センチ当たり1個以上の花粉が2日続けて観測された最初の日。30年以上飛散状況を調べている田辺市あけぼの、坂口耳鼻咽喉科医院の坂口幸作院長によると、今季は2日に1平方センチ当たり1・5個、3日にも4個を観測した。昨年の飛び始めは7日で、今季はそれより5日早い。
 例年、スギ花粉のピークは3月初めで、続いてヒノキ花粉が飛び始め4月上旬にピークとなるが、今年は飛散時期が早まる可能性がある。坂口院長によると、スギ花粉は梅の花がほぼ満開の時期に飛び始め、ヒノキ花粉は桜が咲く頃に飛び始めるのが目安だという。
 日本気象協会関西支社内の近畿花粉情報センターは、今春のスギ・ヒノキ花粉の飛散量を、県内では例年より少なく、昨年より非常に少ないと予想している。
 花粉の飛散量は、花芽のできる前年夏の気象条件が大きく影響する。センターによると、昨夏の気温は平年並みだったが7月の気温は低かったこと、降水量が多く日照時間が少なかったことから花芽がつきにくい気象条件だったという。また、スギ花粉は飛散量の多い年と少ない年を繰り返す傾向があり昨年は非常に多かったことからも、今年は少なくなるとみている。
 坂口院長は「今年は花粉症の人は比較的過ごしやすいと思う。けれど、少ないといっても必ず飛ぶので、洗濯物や布団を屋外に干さないようにするなど、できるだけ花粉と接触しないように注意してほしい」と呼び掛けている。
 田辺市医師会は、坂口医院が調べている花粉の飛散情報をホームページで公表している。アドレスはhttp://tanabeshi−ishikai.org/kafun
■対策商品並ぶ ドラッグストア

 花粉症のシーズンに備えて、ドラッグストアなどでは関連の商品を集めたコーナーを設けている。
 田辺市下万呂のドラッグストアでは1月末から、対策商品のコーナーを設けた。点鼻薬や目薬などのほか、外出時に顔や髪に花粉が付くのを防ぐスプレーや、症状が出る前から服用する予防タイプの内服薬もそろえている。
 ただ、今年は新型肺炎の影響でマスクはほとんどの商品が売り切れている。