和歌山県田辺市新庄町の鳥ノ巣半島にあるため池で12日、田辺中学校と田辺高校の生物部員や自然環境団体、地域住民ら約50人が、繁殖して在来生態系への影響が懸念されている外来生物アフリカツメガエルの駆除作戦に取り組んだ。本年度の駆除はこの日がスタートで、11月までに計18のため池で取り組む予定という。
 アフリカ中南部原産のアフリカツメガエルは実験動物やペット、観賞魚の餌として取引され、現在は国内で局所的に繁殖。体長は5〜13センチほどで、水生昆虫など何でも食べ、繁殖力も高いという。
 鳥ノ巣半島には約40のため池があり、このうち三十数カ所でアフリカツメガエルの生息を確認。以前から県自然環境研究会や田辺中学校と田辺高校の生物部などが駆除に取り組んでおり、昨年5月に関係団体で「鳥ノ巣半島生物多様性保全推進協議会」をつくり、本格的な駆除を始めた。昨年度は13のため池の水を抜き、1048匹のアフリカツメガエルを駆除。うち5カ所のため池では根絶できたという。
 この日は、事前に水を抜いていたため池(幅約22メートル、奥行き約14メートル)に協議会の関係者が集まり、先に大人たちが駆除の邪魔になる落枝などを取り除いた上で、生徒たちが池の中に入り、たも網で生き物を捕獲した。
 オタマジャクシがほとんどだったがアフリカツメガエルを142匹捕まえたほか、特定外来生物であるウシガエル21匹なども捕獲した。一方、在来種のヤゴやミズカマキリなどを保護。最後に泥に潜るなどしたアフリカツメガエルを窒息させるため、ため池の一面に大きなネットを張った。
 田辺高校生物部の田野岡大季部長(16)=2年生=は「今日は幼生(オタマジャクシ)がたくさん捕れたので、大きくなって繁殖するカエルを減らせたと思う。国立公園にも指定されている鳥ノ巣半島の美しい自然を守りたい」と話していた。