和歌山県は、新型コロナウイルスに感染した人らに対し、誹謗(ひぼう)中傷の相談を受けたり、担当を付けて生活上の困り事に対応したりする態勢をスタートさせた。仁坂吉伸知事は13日の定例記者会見で「誹謗中傷対策に本格的に取り組んでいく。困っていたら県組織を動員して助けたい」と話した。
 誹謗中傷についての相談窓口「コロナ差別相談ダイヤル」は13日、県人権政策課(073・441・2563)に設置した。ファクス(073・433・4540)でも対応する。祝日を除く月〜金曜の午前9時〜午後5時45分に受け付ける。
 県によると、これまで感染者や集団感染した場所などへの誹謗中傷が、インターネット上に書き込まれるなどといったことが確認されている。
 こういった事例の相談があれば、プロバイダーなどへの削除依頼を助言したり、県人権啓発センターが実施する無料法律相談を紹介したりする。相談は感染者本人からだけではなく、家族や職場、関係者らからも受ける。職場で不当な扱いを受けたといった内容なども想定されるという。
 ネット上の書き込みの調査や監視も同日、開始した。不適切な内容を発見した場合、県から削除依頼したり、被害者が訴訟を起こすのに備えて文章や画像を保存したりする。
 また、感染後、退院し経過観察を終えた県民に対して、さまざまな相談を受ける態勢は5日に開始した。専任の担当職員が、定期的に近況を確認。健康状態のほか、新型コロナに感染したことによる生活上の困り事などを聞く。
 誹謗中傷禁止については、県は条例制定の方針も立てているが、仁坂知事は「条例成立前でもやれることはある。誹謗中傷対策に取り組んでいく」とした。経過観察後の県民の相談態勢については「いろいろと不自由なことや不愉快な思い、何とかしてほしいといったことがあるかもしれない。困っていたら県庁の組織を動員して助けたいと思う」と話した。