就寝時に誰かが一緒に寝てくれる、いわゆる「添い寝」は不安感の解消や安心感を与え、信頼関係の構築や維持にも効果があるとされている。

こうした効果の検証は成人同士や親子間――つまり人間同士でのみ行われてきたが、豪セントラルクイーンズランド大学の研究者らは、犬や猫といったペットとの添い寝でも人間の添い寝と同様の効果が得られるとする研究結果を発表した。

ペットと同じベッドで寝る行為は現代的な習慣と思われがちだが、研究者らはいくつかの伝統的な文化では動物と共に寝ることが一般的であったことに注目。数例の被験者に犬と一緒に寝てもらい、アンケートを実施した。

その結果、被験者たちは人間との添い寝と同程度のポジティブな効果、不安がやわらぎ安心感を覚え、安全であると感じていることが確認された。

ペットを飼うことによる肉体的・精神的健康上の利点を示す研究も多数発表されており、これらの研究では「ペットと一緒に過ごす時間」が長いほど効果は増大するとされている。このため、研究者らは添い寝がペットと一緒に過ごす時間を増加させていると推測している。

ペットとの添い寝のデメリットを指摘する研究もいくつか存在し、例えばアレルギーの悪化やペットから人へ何らかの疾患が伝染するといったリスクもゼロではない。また、人間は24時間に1回の睡眠をとる「単相睡眠」なのに対し、犬などは1日に複数回の睡眠をとる「多相睡眠」で、一緒に寝ることで頻繁に起こされてしまい睡眠障害になる可能性を指摘する声もある。

しかし、研究者らは米国では45%の飼い主がペットと添い寝をしているというレポートが発表されており、「ペットとの添い寝によるメリットがデメリットを上回るからこそ、非常に多くの飼い主が添い寝をしているのではないか」と指摘。

メリットの精査のためにさらなる研究を進める必要があると主張している。発表は2017年6月22日、社会生物学分野の専門誌「Human Nature」オンライン版に掲載された。

参考文献
A Multispecies Approach to Co-Sleeping : Integrating Human-Animal Co-Sleeping Practices into Our Understanding of Human Sleep.
DOI: 10.1007/s12110-017-9290-2 PMID: 28639123

医師・専門家が監修「Aging Style」