今年も数多くの話題が提供されたゴルフ界。編集部が10大ニュースをピックアップし、2019年のできごとを振り返る。今回は編集部が選んだ国内男子ツアー10個のトピックをお届け。一番記憶に残ったできごとは?


■松山英樹に次ぐ快挙 金谷拓実が史上4人目のツアー優勝!
2018年「アジアマ」で松山英樹に次ぐ日本人2人目の優勝を果たし、プロトーナメントでも活躍を見せてきた東北福祉大の金谷拓実。世界アマチュアゴルフランクで1位に立ち、“第二の松山”として注目される中、またひとつ松山に続く快挙を達成した。

11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」。最終日を単独首位でスタートした金谷が、ショーン・ノリス(南アフリカ)と1打を競る熱戦の末に優勝。最終ホールは7mのイーグルパットで勝利を決めるという圧巻の幕引きだった。アマチュア優勝は1973年のツアー制施行後では史上4人目。3人目の快挙を達成したのは、2011年に本大会を制した松山だった。

その2週後に行われた「エミレーツ・オーストラリアンオープン」では、世界のトッププロが参戦する中で3位タイに入り、2020年「全英オープン」の出場権を獲得。プロ転向の時期については明言していないが、海外で活躍するべく着々とキャリアを積んでいる。

■ジャブ!? 今年もノリスと対決の末、今平周吾が最年少で連続賞金王!
昨年、身長165センチの“ツアー史上最も小さい賞金王”に輝いた今平周吾。南アフリカのショーン・ノリスとの対比が際立った賞金王争いとなったが、奇しくも2年連続でこの2人による賞金王争いが最終戦までもつれ込んだ。

2位のノリスに約1807万円の差をつけて迎えた「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。ノリスが逆転するには優勝のみという状況で、3日目を終えてノリスが3位タイ、今平が5位タイにつけていた。トップが停滞する中でスコアを伸ばした今平が一時は単独首位に立ったが、最終ホールでスコアを落として3位で終了。ノリスが4位となったため、2年連続賞金王の座についた。27歳2ヶ月6日での連続賞金王は、尾崎将司の27歳10ヶ月14日を更新する最年少記録となった。

■石川遼が復活!シーズン最多の3勝を達成
かつて15歳でゴルフ界の一世を風靡した石川遼が、再びゴルフ界を賑わせた。2017年終盤に国内ツアーに本格復帰し、昨年は何度か優勝争いに絡みながらも未勝利。19年は腰のケガから約1ヶ月実践から遠のいていたが、復帰後3戦目となる「日本プロゴルフ選手権大会」で3年ぶりの優勝。1ヶ月半のオープン期間を挟んで迎えた「長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ」では、4日間首位に立ち続ける完全勝利でシーズン2勝目を挙げた。そして、シーズン最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。ブラッド・ケネディ(オーストラリア)との3ホールに渡るプレーオフを制し、シーズン最多の3勝を達成。通算では17勝、この勝利で史上最年少で10億円に到達した。

■古賀の悲劇…!初優勝に手をかけた塩見好輝、まさかの転落
新たなツアー初優勝者が生まれるかに思われた、今年の「日本オープン」。ところが、名門古賀ゴルフ・クラブはそう簡単には勝たせてくれなかった。単独首位で最終日を迎えた塩見好輝は、終盤まできわどい距離のパーパットを次々決めるなどしぶとく首位を堅守。賞金シード復帰もかかる今シーズン、そのまま優勝に向けて突き進むかに思われたが、14番でダブルボギーを叩いたのを皮切りに、上がり5ホールでスコアを9打落として陥落。10位タイで終え、初優勝には届かなかった。しかし、この活躍を含め今季14試合で賞金ランクは63位。14年以来の賞金シードに復帰した。

■例年になく災害に見舞われた1年 3大会が短縮に
2019年シーズンを終えて、日本ゴルフツアー機構会長の青木功は「悪天候で中止になった試合が例年になく多かった」と振り返った。今季は「ダンロップ・スリクソン福島オープン」、「ブリヂストンオープン」、「ダンロップフェニックス」の3試合が悪天候により競技短縮に。他にも、「日本プロゴルフ選手権大会」では会場の鹿児島県が未曾有の豪雨被害に合い、初日が中止となったものの最終日に36ホールを行って72ホールを完遂。日本初開催の米ツアー「ZOZO Championship」では台風が直撃し、2日目が中止。月曜までスケジュールをずらして4日間競技として成立させた。

■1日2万人を動員!日本でタイガーの快挙達成が見られた、歴史的1週間
今年、国内ツアーで最も熱気に包まれたのが「ZOZO Championship」だ。日本で初開催となる米ツアー、タイガー・ウッズ(米国)を始め世界トップ選手が日本に集結した。初日だけで1万8536人を動員。通常の国内男子ツアーの1週間分の平均来場者数(1万2839人)を大きく上回った。台風の影響で2日目が中止、3日目は安全面を考慮して観客を入れずに実施されたが、それでも計4万人を超えるファンがつめかけた。月曜までずれこんで行われた最終日は、松山英樹とウッズによる優勝争いというこれ以上ない展開で大盛り上がり。初日から首位に立ち続けたウッズが3打差をつけて完全勝利、サム・スニード(米国)の最多タイ記録に並ぶ通算82勝という記録を、日本の地で打ち立てた。

■新規大会が韓国で開催!2020年は日本の可能性も
男子ツアーの試合数減少が課題となる中、19年は韓国で新規大会が行われた。アジアンツアーと韓国ツアーとの共催大会「シンハン・ドンヘ・オープン」。もともと韓国とアジアンツアーの共催で行われていた試合に、JGTOが共催として加わることとなった。各ツアーから41名が参戦し、日本勢では星野陸也が最上位の5位に入った。契約期間は3年間となっており、2020年は日本での開催も検討されている。

■初シードは11人中9人が海外勢!男子ツアーの“国際化”が止まらない?
賞金ランク65位までの選手に与えられる、来季の賞金シード。今年は中西直人、佐藤大平ら11人の初シード選手が誕生したが、その中で海外勢が9人を占めている。19年のツアーメンバー(シード選手とファイナルQTの決勝進出選手などからなる)194人中、海外勢が84人と割合は約半数。今シーズンを終えて賞金ランク65位までの選手を見ると、31名が海外選手となった。

■来年はツアーデビュー50周年も… ジャンボ尾崎は7試合中5試合を棄権
来年ツアーデビュー50年を迎えるジャンボこと尾崎将司。17年には「引退」の言葉も飛び出したが、今年は7試合に参戦。腰痛などの影響でそのうち5試合は棄権となったが、未だ会場で多くのファンを魅了している。「もう、そろそろ選手の連名で試合に出ないでくれっていうのがでるんじゃなか」という言葉も口をついたが、「来年は中日クラウンズ、ANAオープン、ダンロップフェニックスの3試合に絞り、そのための準備を1カ月ぐらいかけて行ないたい」と意欲を示した。「最近は自分がプレーするよりも、(ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの)ジュニアたちが一生懸命にやっている姿を見るほうが楽しいんだけどね」とポツリとこぼしたが、来年も引き続き、レジェンドの貫禄で会場を盛り上げてくれそうだ。

■ベテラン勢が復活優勝!一方で、谷口徹はシード落ちに涙…
2018年は10人の初優勝者が生まれたが、今年はベテランの“復活優勝”が目立つ年となった。シーズン本格開幕を迎えた「東建ホームメイトカップ」では、ブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)が16年以来の優勝。続く「中日クラウンズ」では宮本勝昌が2年ぶり12度目の勝利、「パナソニックオープン」では、武藤俊憲が40代で15年以来となるツアー7勝目を達成、「カシオワールドオープン」ではキム・キョンテ(韓国)が3年ぶりの復活優勝を果たした。

一方で、ひとつの記録に終止符を打ったベテランも。今年で51歳を迎えた谷口徹は、1997年から22年守ってきた賞金シードを手放し、悔しさから涙を見せた。昨年の「日本プロゴルフ選手権」優勝の資格で2023年までの出場権は保持しているため、来シーズンはシードの返り咲きを目指す。

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