新型コロナウイルス感染拡大のリスクを考慮した国内の各種イベント自粛が相次ぎ、国内女子ツアー開幕戦に続き2戦目も中止に追い込まれた。感染拡大防止のため営業を見合わせるゴルフ練習場が出始め、茨城県内のゴルフ場では感染者がプレーしていたと報じられる事態に。ゴルフ関連施設への新型ウイルスの影響はどの程度広がってきているのだろうか。


ゴルフ場グループ大手のアコーディア・ゴルフ、パシフィックゴルフマネージメント、太平洋クラブでは、現在のところ施設の利用制限や営業停止、営業時間の変更は無いとするが、自社が主催するジュニア向けイベントの中止などはあるという。予約は通常通り受け付けコンペも受け入れるが、表彰式や懇親会は中止にしたり、パーティーは受けるがバイキングではなく個人ごとに食事を振舞うなどの対応を各社それぞれがとっている。

利用者の予約状況についてだが、企業や団体からのコンペはキャンセルまたは組数を減らしての実施が多く、今後もこの傾向が続く見通し。3社のうちの1社によれば、2月中旬から企業からのキャンセルがじわじわ始まり、国内のスポーツ・文化イベント開催の自粛要請が政府から出ると、一気にその数が増えた。団体の利用がほぼゼロな状況だけに、売り上げに大きく響くと担当者は予想している。

個人客について先述の担当者は「暖冬の影響もあり増加傾向にある」と話す。千葉県内のメンバーコースでは予約が増えているケースがあり、ほかのゴルフ場でも個人的にはプレーしたいが勤務先からの指示でやむを得ずキャンセルする人も。個人単位ではゴルフを控える動きは少ないようだ。

プレーヤーのゴルフ熱は落ちていないが、コースや練習場は営業可否の判断を迫られている。感染拡大を勘案し、ロッテ葛西ゴルフ(東京都江戸川区)はホームページ(HP)上で2月29日から3月15日までの臨時休業を発表。16日以降の営業はHPで知らせると同施設の電話ガイダンスは伝えている。

東京・丸の内にある屋内ゴルフスクールでも3月2日から13日までの臨時休業を決めた。新型ウイルス発生後も変わらず1日50人近い利用者があり、除菌の徹底や従業員のマスク着用などの予防策を講じていたものの、政府の要請や不特定多数の人が集まることを考慮しての決断に至った。取材から時間を置かずの臨時休業決定だった。

利用者に感染者が出たワンウェイゴルフクラブ(茨城県土浦市)だが、2月19日に東京都の保健所から連絡があり、一人予約でプレーしていた都内からの来場者が感染していたことが分かった。従業員など濃厚接触者は保健所の管理と健康観察を受けるなどし、現在も問題なく営業を続けている。一部キャンセルはあるものの、予約状況に大きな変化はないそうだ。

同コースでは感染防止強化として、次亜塩素酸水を使った1時間に1回の清掃、利用者の検温の必須化を加えた。担当者は「消毒用のアルコールが手に入らず保健所に教えてもらい次亜塩素酸水を使うことにした。体温計も手に入れるのが大変だった」と、営業を続ける中での苦労を明かしてくれた。

新型ウイルスの状況が日々刻々と変化することなどを配慮し、対応や言葉を選びながらコメントする担当者たちの声が印象に残った。館内の徹底清掃、アルコール消毒液の設置、従業員の健康管理と、できる限りの対策は講じているものの、これまでに経験したことのない非常事態なだけに、ゴルフ場や練習場は対応に頭を悩まし「政府や社会情勢に常に気を配っている。見えないウイルスに対しても、日々緊張感を持ち業務にあたっている」と胸の内を話す。

別の関係者は、「ゴルフはむしろ開放的な空間の中、日頃のリフレッシュとなる健康志向が強いスポーツ。一人ひとりが心がけ、エチケット、マナーを守って正しく健全な行為に努めてもらえるよう来場者、従業員には引き続き理解を求めていく」とし、いつ収束するか分からない状況への思いを口にした。

余談にはなるが、ゴルフ場の休業が続いて中国の上海、蘇州では営業が再開され始めた。日本でも、一日も早く事態が収束し安心してプレーできる日がきてほしい。

厚生労働省による新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

<ゴルフ情報ALBA.Net>