<ゴルフ5レディス 最終日◇6日◇GOLF5カントリー みずなみコース(岐阜県)◇6571ヤード・パー72>

師匠との約束を守った。小祝さくらが「ゴルフ5レディス」をトータル17アンダーで制し、ツアー2勝目を挙げたが、勝利の背景にはこんなエピソードが隠されていた。


先々週の「ニトリレディス」を2位で終え臨んだ、岐阜での戦い。この2試合に出場するにあたって小祝は、大きな決断をくだしていた。昨年の国内賞金ランク上位資格で、先月行われた海外メジャー「AIG女子オープン(前全英AIG女子オープン)」出場権を獲得していたが、新型コロナウイルスの影響や、それに伴う帰国後2週間の隔離期間を考慮し、これを断念。「日本ツアー専念」を決めた。

その一方で、同じ辻村明志(はるゆき)コーチの指導を受ける“姉弟子”上田桃子は出場。そのキャディを務めるため上田とともに渡英したコーチは、小祝の意思を尊重したうえで「日本の試合に出ると決めたなら、本来全英で出られなかったはずの試合を優勝する気持ちで戦いなさい」という言葉をかけていた。その試合がニトリとゴルフ5。“最後のチャンス”をしっかり生かした。

「ニトリの悔しさもあったので、さらに頑張りたいという気持ちが強かったです。全英をあきらめて日本の試合に出たので、コーチにも言われたように気合を入れて頑張らないとと思っていました」

小祝は、約束を守った後の心境をこう話した。今回は断念したが、もちろん海外メジャーへのあこがれは強い。「実際にその場でないと体験できないこともある。(河本)結ちゃんとかが海外ツアーで戦っている姿を見て、すごいなと思います。私には未知の世界」。全英を諦めることも迷い抜いて出した答えだった。それだけに、来年の本戦出場に向けても、ここでの1勝は大きい。

そして今は照準を、12月に米テキサス州で行われる「全米女子オープン」の出場に合わせている。『今年3月16日時点の世界ランキング上位75位までの者』に与えられた出場権は、わずか1ランク及ばず逃した。わずかに届かなかったことは本人も当然知っており、「ショックはありました」。それでも「切り替えてもう一回チャンスがある時に頑張るしかない」と前を向いた。

次の選考は11月9日時点の世界ランクが基になり、ここで残りの出場者が決まる。現在世界ランク78位の小祝は、今回の優勝でランクアップも確実。それもあって、このタイミングでのメンバー入りが有力と見られる。「(全米女子オープンの)出場権を獲りたい。そこに向けて頑張りたい」と励みにしていただけに、それが報われる形になりそうだ。

来週は国内のメジャー初戦「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」が待っている。全英出場者はここが隔離明けとなり、上田との対面も叶う。「来週は大きな試合。桃子さんも出るので自分も頑張りたいです」。開催地となるJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)も、すでに事前ラウンド済みで「嫌いなコースではない」という印象。清々しい気持ちで胸を張って、この結果を報告する。

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