1位・笹生優花(19歳)、2位・古江彩佳(20歳)、3位・小祝さくら(22歳)。異例のロングシーズンとなった2020-2021年のJLPGAツアー13試合を終えての賞金ランキングは、さらに若い世代の台頭を思わせる。


試合数が少ないことや無観客であること、プロアマがないことなど、通常のシーズンとは違う環境での開催が続くという事情はある。だが、それでも“黄金世代”と呼ばれて一気に注目を集めた1998年度生まれはこの中で1人だけ。古江はミレニアム世代と呼ばれる2000年度生まれ、笹生はさらにその1学年下のルーキーだ。

年齢を重ねてプレーできるのがゴルフの素晴らしさ。ベテランがどっしりと構え、中堅が活躍。そこに若い世代が戦いを挑むという構図とはバランスが異なるが、いずれにしもて実力のある若手が出てくることで、可能性は広がる。現在の賞金ランキングトップ3は、それを象徴していると言い換えてもいい。

試合数で男子を凌駕(りょうが)し、人気が続く日本の女子ゴルフツアーだが、その将来は手放しで楽観できるものでは決してない。今回のコロナ禍のような緊急事態は、エンタテインメントビジネスの置かれた不安定な立場を浮き彫りにした。そんなときに組織がしっかりしていないと、プロをはじめとするそこで働く者たちは不安にさいなまれることになる。

人気の証明でもある試合数は、現在、スポンサーがいることで支えられているが、スポンサー依存が強ければ強いほど、経済状況に左右されやすくなる。依存度を下げるには金銭的な組織の安定が必要になる。それを実現しようとしているのが放映権や主催権の確保だということは何度も書いて来ている。

ただ、組織の能力がなければ、どちらも宝の持ち腐れとなる。形だけ、権利だけ持って、金銭的にも運営能力的にも他に依存するのでは、成り立たないからだ。

話が少し逸れたが、どんな形であれツアーが盛り上がり、成長していくためには実力のある選手の存在は不可欠だ。それを考えると、笹生や古江、小祝らの台頭は喜ばしいことのはずだ。コロナ禍で延期となっていた今年のプロテストは来年3月以降に行われることで日程が発表された。こうしてどんどん若い血が入り、新陳代謝が行われ、ツアーは厚みを増していく。子供の頃にプロの試合を見てあこがれた選手たちが後を追うようにプロになり、活躍する構図が続けば、日本の女子プロたちのレベルは上がっていくだろう。では、それを支える側はどうだろうか。

12月には日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の理事選挙がある。会員の投票で理事7人が選出され、理事の互選で会長、副会長が選ばれる。小林浩美会長の再選なるかどうかが一番の注目だが、その先に待っているのは何か。次から次へと入って来る若い選手をしっかりと受け止め、育てるだけのツアーにするには、根本から考える必要がある。投票権を持っているのはJLPGAの会員たちが、目先ではなく長い目で自分たちの将来を左右する選挙にしっかりと考えて臨み、どんな答えを出すのか。いつもとは違う1年で、考える時間はじっくりあったはずだ。(文・小川淳子)

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