<マスターズ 2日目◇9日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7475ヤード・パー72>

ツアー未勝利、昨年前半は下部ツアーを主戦場にしていたウィル・ザラトリス(米国)が4つスコアを伸ばし、トータル6アンダーの2位に浮上した。


2018年にプロ転向。アーノルド・パーマーと同じウェイクフォレスト大出身の24歳だ。ジュニア時代は全米ジュニア制覇など実績も十分だが、昨年は下部のコーン・フェリーツアーにかろうじて出場を果たし1勝。賞金ランキング1位に入り、9月の「全米オープン」出場権を獲得すると、6位タイの好成績を収めた。この活躍で今季のテンポラリーメンバー(特別一時会員)となると、ここまでトップ10が5回。今回の活躍も決して驚くべきことではない。

とはいえ、「マスターズ」には今回が初出場。世界ランキングトップ50の資格で滑り込んだ大会で、怖い物知らずの活躍だ。そして、その活躍は、“感謝”の気持ちから来るという。「コロナがなければここにはいないと思う」と、人生の転機となった期間で、生まれ変わったと振り返る。

20年2月に行われた下部ツアーの「パナマ選手権」で90人中2人しか通過しない予選会を突破。その頃には、プロとして通用しないかもしれないという思いもあったというが、同大会の本戦で決勝に進出すると、コロナ禍で中断となった期間から再開後は、あれよあれよと好成績をたたき出し、プロの階段を駆け上がった。

「ここに来ることは小さい頃からの夢だった」と、上位争いを演じている初マスターズでは自身もまだまだ半信半疑。とにかく感謝の気持ちを忘れずにプレーしたいと、フレッシュな態度も応援したくなる要素のひとつかもしれない。

マスターズでいちばん思い出に残っているのは、05年大会でタイガー・ウッズ(米国)が16番で起こした奇跡のチップインバーディ。「そのときはイタリアンレストランにいてテレビで見ていた。普段は静かなんだけど、そのときは違った」と、マスターズという舞台が特別なものだと知った瞬間だった。

2日目の前半は1ボギーで後退したが、後半に入ると11番から2連続バーディ。上がりの3ホールも連続バーディ締め。「入れて最終組に入りたかった」という18番のセカンドを1メートルにつけ、見事に沈めた。

3日目は、首位のジャスティン・ローズ(イングランド)とともにファイナルグループからのスタート。飛躍途中のザラトリスが勝てば、1979年のファジー・ゼラー(米国)以来の初出場初優勝。夢物語の仕上げのため、まずは3日目で上位争いにとどまり、サンデーバックナインでサクセスストーリを完成させる。

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