<日本女子アマチュアゴルフ選手権 最終日◇18日◇大山ゴルフクラブ(鳥取県)◇6638ヤード・パー72>

雨が強く降るコースで、スタート時にあった4打差を逆転。尾関彩美悠(あみゆ、岡山県作陽高3年)が、今年の“女子アマ日本一”の座についた。ホールアウトまで自分がトップに立っていることに気づかず、「あまり優勝した実感がないです」と戸惑いもみせた18歳だが、4日間アンダーパーで、唯一の2桁アンダーとなるトータル10アンダーをマークした。


「優勝を狙うという気持ちはなかったです。耐えるゴルフで上位にいけたら」

強い雨、風、そして肌寒さも感じるタフなコンディションでの4打差。最終組の1組前からスタートした時の尾関が、こう考えても不思議ではない。だが1番からバーディを奪うと、後半一気に3つのバーディを奪取。「あまりピンチもなかった」と、スコアを落とす選手が続出するなかボギーフリーで快走した。

この日のベストスコアとなる「68」を記録しクラブハウスに戻ると、あとは後続の結果を待つだけ。優勝が決まると、ウォーターシャワーで祝福された。日本ゴルフ協会(JGA)主催の大会で、そのJGAが選出するナショナルチーム(日本代表)メンバーの貫禄を見せつけた形だ。

昨年ナショナルチーム入り。同学年で、こちらも代表メンバーの梶谷翼(兵庫・滝川第二高)に「オーガスタで優勝する姿を見て刺激になった。尊敬します」という気持ちを抱くなど、やはり周囲の活躍ぶりは自らの原動力となる。さらに高校の5学年上の先輩には渋野日向子もいるが、その存在も大きい。

「年代はかぶってないけど、日向子ちゃんのおかげで高校も有名になって注目されてうれしい。“しぶこの後輩なんだから全英で勝って”とかはよく言われます(笑)。あと(の世代)につなげられるようにしたいです」

姉の沙綺(さあや)さんもゴルフをやっていて、さらに渋野と同じ学年だったこともあって、これまでに話す機会もあったという。全英制覇前後も変わることなく、プロのトーナメント会場で会うとやさしく声をかけてくれる先輩だ。こういった“刺激”を成長につなげ、そして日本一の称号をつかみとった。

大会2日目の6月16日に18歳の誕生日を迎えた。イーグルを奪い「プレゼントかな」と笑ったのが3日目のことだ。そしてその翌日、大きな大きなトロフィーを手に入れることになった。「18歳になった瞬間、すごいいいスコアが出ました(笑)。成長したんですかね?」。おっとりとした口調でそう話したが、「自信になります」というタイトル獲得が、さらにその成長を促しそうだ。

ちなみに勝利が決まった瞬間、尾関にウォーターシャワーを浴びせたのは、キャディとしてこの大会に派遣された高校ゴルフ部監督の奥さんだったそう。尾関のみならず、作陽高にとっても“あとにつながる”1勝になったはずだ。(文・間宮輝憲)

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