<ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント! 初日◇21日◇PGM石岡ゴルフクラブ(茨城県)◇7071ヤード・パー71>

21日、新規大会「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」が開幕した。会場のPGM石岡ゴルフクラブでは、1999〜2006年にかけて8年間「アコムインターナショナル」を開催。15、16年には「HONMA TOUR WORLD CUP AT TROPHIA GOLF」が行われている。03年には倉本昌弘が初日に「59」をマークして優勝し、06年には立山光広が8番パー3で「19」を叩いて話題となった。今大会のコースセッティングアドバイザーを務める田島創志にコースの特徴について聞いてみた。


■コースはフラットで広く飛ばし屋有利か

「コースは広いです。ジャック・ニクラスの設計で、攻略ルートの選択肢がいろいろある。プロに限らずアマチュアの上手い人も、アベレージゴルファーも女性も技量によって楽しめるコースですね」

前週の「関西オープン」が行われたよみうりカントリークラブはアップダウンがあり、ティショットでOBを出す選手が多かった。今週はフラットで広く、飛ばし屋有利なイメージもある。実際、06年のアコムでは、その年のドライビングディスタンス1位だった小山内護が優勝している。

「正直、いまの選手の飛距離だと、フェアウェイバンカーはあまり利いてないですね。あの頃、小山内さんが打っていた飛距離を若い選手は打っていて、それが平均値くらいになってきています。コースの設定自体はパー71で変わっていませんので、短い部類のコースです」

春先と言うこともありラフも短い。そう考えるとツアー経験の浅い若い飛ばし屋にも十分にチャンスはありそうだ。それでも田島は「フェアウェイキープも重要」と話す。「ラフは短くても穂は出ているので、フライヤーします。グリーンの状態がいいので、フライヤーすると止まらない。飛ぶ人はもちろん有利ですけど、距離はそこそこでも、しっかりフェアウェイをとらえられる人も戦えると思います」。

ラフに関しては「フライヤーする」と石川遼も警戒している。フライヤーとは、インパクトでアイアンのフェースとボールの間に芝が挟まり、スピンがかからずにボールが飛びすぎてしまう現象。フライヤーするかしないかの判断で持つ番手や打ち方が変わり、グリーンに止まりづらくなるため、距離感のコントロールが難しくなる。アコムでは、ショットの精度とショートゲームの技術が長けている谷口徹が2度優勝している事実もある。

■池が絡む15、16、17番の優勝争いが見どころ

田島が今大会キーに挙げるホールは、終盤の15、16、17番。「池が絡んでくる3ホールをどうマネジメントしていくか。ギャラリーのみなさんが見ていて非常に面白いポイントだと思います」と話す。

15番は右サイドに池が続く465ヤードのパー4。右にドッグレッグしていて、池を嫌って左サイドに打つと、グリーンが遠くなる。「ティショットは右に行けば行くほど近くなるんですけど、セカンドはバンカー超えになる。グリーンがレダン(縦長のグリーンが右に傾いている)なので、左に置くと遠くはなりますけど、グリーンを長く使えるメリットがあります」。ジャック・ニクラスがゴルファーに2つの選択肢を与える。

続く544ヤードの16番は2オン可能なパー5。「できるだけイーグルが獲れるようなホールロケーションに設定しています」と田島はいう。16番はグリーン手前に池があるため、ドライバーの飛距離が出ない選手は、一度池の手前に刻んで3打目勝負となる。優勝争いの場面では、2打目で狙うのか狙わないのかの判断が勝負を分けるかもしれない。

バーディがほしい16番を終えると、184ヤードの17番パー3が待っている。「4番のパー3も17番も今回はティを動かして使うので、毎日同じティで打つわけではありません。200ヤードのときもあれば、150ヤードのときもある。4番アイアンで打っていたのが、次の日は8番アイアンになったり。そのあたりはヨーロピアンツアーとかUSPGAのパー3の戦略を取り入れたりしています」。17番はグリーンの左手前の池があるため、距離によってピンを果敢に狙うのかセーフティに乗せるのかの判断が迫られそうだ。

■北東の風が吹くとコースの難易度が増す

このコースは「やませ」と呼ばれる北東寄りの風が吹くことを想定して作られている。「南風だと5番と16番のパー5がフォローになるので、やさしくなるんです。良いスコアが出るときは南ベースの風が吹いているとき。それが東系の冷たい風が入ってくると、4番パー3も17番パー3もアゲインストになるし難しくなる。そういうふうに作られているんです」。現在の予報では、予選ラウンドは南寄りの風、決勝ラウンドは北東の風が吹く。週末はコースの雰囲気がガラッと変わるかもしれない。

それでも田島は、「我慢比べ」よりも「バーディ合戦」を期待している。「今回はたくさんのギャラリーの方が入ってくれることを見込んでいるので、できるだけバーディを獲って楽しんでもらえるようなセッティングにしています。優勝スコアは17〜20アンダーくらいまでいってほしいと思っています」。

田島が期待しているのは、桂川有人、岩崎亜久竜といった下部のABEMAツアー上がりの若手たち。ジャック・ニクラスのコースで躍動するのは、若手かそれともベテランか。バーディ合戦が予想される4日間の戦いに注目したい。

<ゴルフ情報ALBA.Net>