<ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント 3日目◇21日◇取手国際ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6804ヤード・パー70>

きのうの第2ラウンド、東コースのアウトから出た田村光正は15番ホールのティショットでOBを打ってダブルボギーとし、この時点でトータル1アンダー。残り3ホールで予選通過ラインは4アンダーと絶体絶命のピンチに追い込まれた。「残り3ホール、まだ希望がある」と気持ちを切り替えて16番パー3でバーディを奪うと、「17番は絶対にイーグルを取ってやろう」と心に決めた。


最終18番パー4は475ヤードと距離が長く、「18番でバーディを獲るより、17番のイーグルの方がイメージは湧きました」。17番は373ヤードのパー4。ティショットを強振するとピンまで残り49ヤード地点までボールを運ぶ。「グリーンまで見に行ってラインを読みました。40ヤード地点に落として、2〜3カップスライスするラインでした」。狙い通り40ヤード地点に落ちたボールは、右に曲がりながらカップに吸い込まれた。

劇的なイーグルでトータル4アンダー・57位タイとカットライン上で予選を通過すると、第3ラウンドのこの日は、勢いそのままに9バーディ・ボギーなしの「61」。今平周吾と並んでこの日のベストスコアであり、自身のツアーベストを3打更新。トータル13アンダーまで伸ばして、首位と6打差の10位タイに急浮上した。

「何かを変えたわけではないのですが、終始落ち着いていて、普段のプライベートラウンドみたいな感じで楽しくできました。落ち着いてできた理由は……、それが分かったら僕はもっと強くなれると思います(笑)。とにかく上しか見ていなかったです」。順位的なこともあるが、自分でも不思議な感覚で18ホール回れた結果だという。

プロ10年目の田村は、一時はゴルフから離れてサラリーマンを経験したこともある。2020年12月に「絶対にツアーで勝つんだ。この舞台で活躍するんだ」と、一念発起。週5〜6日のトレーニングを行ったり、考え方を180度転回させるなど、毎日ゴルフと向き合って自分を変えた。血のにじむようなトレーニングの結果、ドライバーの飛距離は260〜270ヤードだったものが、300ヤード近くまで飛ばせるようになり、スイングの安定感も出てきた。

そして、昨年のファイナルQTで11位に入って今季前半戦の出場権を獲得すると、ここまで3試合に出場していずれも25位以内。総合力を示すメルセデス・ベンツトータルポイントランキングは2位と、好調さはスタッツにも表れている。

「今までと違うのは飛距離もそうですが、体を強くしたことで厳しい局面でも強く振れるようになりました。あすも狙うところだけをしっかり見て、強く振り切るだけです。常にチャレンジです」。強く振り切ることでボールは曲がらない。2打目でグリーンを狙えるところに運んで、しっかりパーオンさせる。そして「得意のパット」でスコアを伸ばしてさらに上を目指す。

国内男子ツアーで過去に予選最下位通過から優勝したのは3人。崖っぷちから生還した田村の強い気持ちなら、2001年の伊澤利光以来、4人目の快挙も夢ではない。

【予選最下位通過からの優勝】
・青木功(1976年 東海クラシック・三好CC西C)
・サムソン・ギムソン(1993年 日経カップ・三井観光苫小牧GC)
・伊澤利光(2001年 ダイヤモンドカップ・大洗GC)

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