安定感あるショットに加えて、正確なショートゲームでビッグスコアを叩き出す女子プロたち。9日(木)発売のALBA846号では、彼女たちのクラブセッティングを調査している。かつて成田美寿々や片山晋呉のクラブを担当していたクラフトマン、吉田智氏に話を聞くと、今季好調な女子プロのシャフト選びにスコアアップのヒントがあった。


■稲見萌寧は狙う5W以下からシャフトの特性が変わる

先週、今季初優勝を挙げた稲見萌寧のセッティングを見てみると、5W以下のシャフトに共通点があると吉田氏はいう。

「ゆったり切り返すタイプなので、手元が軟らかいシャフトが合います。5WやUT、アイアンは手元軟シャフトを採用。5Wの『アッタス11』は、ダブルキックで先端が走ります。アイアンの『N.S.PRO 950GH neo』はフレックスRで手元が軟らかいモデルですね。1、3Wは飛び重視で先がしなってくれる『スピーダーNX』を採用して、飛距離を求めています」(吉田氏)

【稲見萌寧のクラブセッティング】
1W:キャロウェイ マーベリック サブゼロ(10.5度/スピーダーNX50 S)
3W:テーラーメイド ステルス(15度/スピーダーNX50 S)
5W:スリクソンZX(18度/アッタス11 5S)
3,4,5U:スリクソンZX(19,22,25度/アッタス MB-HY65 S)
5I〜9I,PW:テーラーメイド P770(N.S.PRO 950GH neo R)
52,58度:タイトリスト ボーケイ SM9(5208F,5808M/N.S.PRO 950GH R)
PT:テーラーメイド トラス TB1トラスヒール
BALL:ブリヂストン TOUR B XS
※先週の優勝時は58度のウェッジを『ボーケイSM8』に戻し
ドライバーのシャフトを『レジオ フォーミュラ M+』に変更

■フェードに改造の小祝さくらは、手元調子で左のミスを防ぐ

ほかにも注目したいのが、持ち球をドローからフェードにスイング改造して、5月下旬の『リゾートトラストレディス』で優勝した小祝さくらのセッティングだ。

「以前ウッド系は中調子のシャフトを使用していましたが、左のミスを解消するため、手元調子の『ディアマナZF』に変更しています。アイアンも手元調子の『DG85』シャフトを採用している。先がしならないため引っかけを防いでいます。18ホールの疲労を考えて昨年アイアンやウェッジに挿していた『DG95』を『DG85』に替えたのでしょう。アイアンは5I〜7Iで、よりやさしく上がりやすいヘッドを採用しているのも特徴です」(吉田氏)

【小祝さくらの優勝セッティング】
1W:スリクソン ZX5(9.5度/ディアマナ ZF 50S)
3,5W:スリクソン ZX(15,18度/ディアマナ ZF 50S,60S)
3,4U:スリクソン Z H85(19,22度/ディアマナサンプ h90 S)
5I〜7I:スリクソン Z585(DG85 S200)
8I〜PW:スリクソン ZX7(DG85 S200)
47,51,58度:クリーブランド RTX-3(DG85 S200)※47度も同じ
PT:ワールドクラフトデザイン プロトタイプ
BALL:スリクソン Z-STAR XV
※15本あるが、小祝はコースコンディションによって5Wや47度を抜く

■西郷真央のアイアンは『スチールファイバー』でつかまえて上げる

今季すでに5勝を挙げて、圧倒的な強さを見せている西郷真央のシャフトも特徴的。ウッドとアイアンのシャフトでは特性が異なる。

「5Iを抜いたやさしいお手本のようなセッティングです。ウッドに入っている『ベンタスブルー』は中元調子で左に行きにくく、フェードヒッターの西郷プロはシャフトで引っかけを回避しています。一方、アイアンの『スチールファイバーi80CW』は中調子でもカーボン&スチールを双方使ったモデルのため。先が走ります。ウッド系よりはボールがつかまって上がります」(吉田氏)

【西郷真央のクラブセッティング】
1W:ミズノ ST-X 220(10.5度/VENTUS BLUE 5S 45.5インチ)
3,5W:ピン G425 MAX フェアウェイウッド(14.5, 17.5度/VENTUS BLUE 6S)
4,5U:ピン G425 ハイブリッド(22,26度/ベンタスHB 7S)
6I〜PW:ミズノ JPX 921 FORGED(スチールファイバーi80CW S)
50,54,58度:Mizuno Pro S18(N.S.PRO 950GH S)
PT:オデッセイ ホワイトホットOG ロッシー
BALL:ブリヂストン TOUR B XS

番手によって、それぞれ防ぎたいミスや打ちたい弾道を狙ったシャフトチョイスをしているのが勉強になると吉田氏は語る。一度女子プロのクラブセッティングを参考にシャフトを選んでみるのも悪くない。

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