ゴルフを愛するみなさん、こんちは。原田香里です。先週は、シーズン中唯一の女子ツアーオープンウイーク。選手たちは休養を取ったり、体のメンテナンスをしたり、それぞれの時間を過ごして今週からの後半戦に備えているはずです。ここで、改めてツアーに混在する3日間大会と4日間大会についてお話ししようと思います。


改めて数えてみると、前半戦19試合のうち9試合が4日間大会。後半19試合も全く同じになっています。年間38試合のうちほぼ半分が4日間大会になっていることがわかります。

日本の女子ツアーは、公式戦(最近は”メジャー”と呼ぶことも多いですが)の一部はだいぶ前から4日間でしたが、それ以外は公式戦も含めて3日間大会が一般的だった時代が長くありました。選手たちが世界に通用する実力をつけられるように、と、4日間大会を増やす努力を続け、主催者様のご支援もあってここまで増えてきたということです。

現在、日本の女子ツアーはすべて、ストロークプレーと呼ばれる既定のホール数での合計スコアを競う形式の試合となっています。元々、ゴルフでは1ホールずつ勝敗をつけるマッチプレーが先に広まったのですが、様々な理由から特に日本のツアーではストロークプレーが主流になっています。

何ホールのストロークプレーで試合を成立させるか、というのは競技を行う側が決めるのですが、世界の大きな試合、メジャーなどは4日間72ホールとなっています。米ツアーでは以前から4日間の試合も多いため、ここでしっかり戦えるようにするという目的が、だいぶ根付いてきたと言い換えてもいいでしょう。

18ホール増えるだけだと思われるかもしれませんが、3日間大会と4日間大会では、戦い方が大きく違います。

そもそも、シーズン中は毎週、転戦している選手たちの1週間の過ごし方が変わってきます。移動が1日早くなったり、自宅に帰る機会が減ったりします。試合が始まれば1打1打に集中するという点ではまったく変わりませんが、ゴルフの組み立て方も変わってきます。特に疲労がたまり、暑さと戦うシーズン半ばの今頃の季節は、体のコンディションを保つのが難しいのが4日間大会です。

私の現役時代は、4日間大会はまだ数試合しかなかったのですが、正直、私は爆発的なスコアを出すタイプではなかったので、4日間大会のほうが好きでした。数が少なかったので、7勝のうち4日間だったのは93年日本女子プロゴルフ選手権の1度だけですが、組み立てやすいのは4日間だったのです。

初日に出遅れても挽回のチャンスがあり、落ち着いてプレーできます。3日間だと、あっという間に試合が終わってしまう感じがしたのです。

日本は、アメリカのように広くないので、3日間大会ばかりだった頃には試合が終わると自宅に帰る選手が多かったのですが(住んでいる場所にもよりますが)、4日間が続くとそうもいかなくなります。米ツアーを転戦する選手たちのように、何週間か続けて旅暮らし、ということも珍しくなくなってきているようです。

これが1年間38試合。もちろん選手たちは大変です。けれどもそれに慣れることで、米ツアーに舞台を移しても、メジャーにスポット参戦しても、違和感なくプレーすることができるようになります。

当然、体力、精神力が必要になります。シーズン途中のリランキング制度も導入されたことで、シード選手以外は1試合たりともムダにできません。シビアな中で今の選手たちはプレーしていることを知って頂ければ、と思います。

もちろん、4日間大会が増えて大変な分、賞金額も以前と比べると格段に上がっています。頑張って結果を出せば出すだけ、収入が増える。ツアープロとしてはやり甲斐があるはずです。

そのシビアな舞台で常に上位で活躍している選手たちは、とてもストイックです。練習して、トレーニングをして体のメンテナンスをして、食事にも気をつける。シーズン中は休みらしい休みを取らない選手も多い。それが現在の女子ツアーで戦う選手たちの現実です。今週からの後半戦も、3日間大会、4日間大会がありますが、そんなことを気にしながらだと違う見え方になり、楽しみが広がるかもしれません。

原田香里(はらだ・かおり)
1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部にで腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。

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