<トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン 初日◇28日◇ダンドナルドリンクス(スコットランド)◇6494ヤード・パー72>

前週のフランスでは、こすり球が多発した。スコアを落とし続け、予選ラウンドで敗退した渋野の姿はときおり荒れ狂うスコットランドの天候の下で、すっかり別人となっていた。


今週の課題は「振り切る」こと。思い切りよく振れずにこすり球が多かった姿はなかった。スタート前の練習からしっかりとつかまる球を連発。コースに出ても、いわゆる“マン振り”素振りをし、一度力を抜いてから本スイングで最高のパワーを発揮。つかまりの悪い右へと飛ぶこすり球はなく、しっかりとドローがかかったショットを打ち続けた。

「全体的にすごくリズムよく振っていたと思うし、風もそんなになかったので、思ったように最後まで振れた。結果的にフェアウェイキープもすごくよかった」。大雨と風に襲われた7番以外は概ね微風。そんななかで、フェアウェイキープは14ホール中13ホール。バーディチャンスを生み出すための第一関門となるティショットは完ぺきなドローボールが空気を切り裂いた。

「右にこすって、それを嫌がって左に行く球じゃなくて、ほんとうに理想の、いいボールが飛んでいくのが多かった」。笑顔で話す渋野の表情に明るさが戻った。5番のパー5ではティショットが予定以上の飛距離を記録。ホールを横ぎるカート道を越えた。「あそこまで飛んでいるとは思わなかった。カート道を越えているとは思わなかった」。ティから270ヤード地点を越えて絶好の2オン狙いの位置まで運んだ。

ただし「ライが悪すぎた」と芝がはげた薄いライ。そこでも7番ウッドを握った2打目をグリーン奥まで運ぶと、上って下る難しいアプローチを1.5メートルに寄せバーディ。「パー5であんまりバーディが獲れていなかったので」と狙い通りのバーディ。飛ばせば届くホールがいくつかあるぶん、パー5で振っていきやすい。あそこはチャンスだった」と前半の2ボギーを帳消しにするほどの値千金バーディとなった。

うねったフェアウェイでグリーンを狙うショットのライが悪いところもありながら、大ケガをせずにしっかりとアンダーパーでまとめた初日。「4日間続けられれば自信に変わるけど、まだまだ」と及第点をつけるのはまだ早いが、光が見えてきたのは間違いない。

先週から使うマレット型パターの出来も上々。シビアなパーセービングパットも随所にみせ、安定感が光るラウンドとなった。

「このスコアで終えられてよかったと思う」と結果以上に好感触の初日。2日目はまだ天候が穏やかと予想される朝スタート。浮上へのキッカケをつかむ大会とし、次週の「AIG女子オープン」(全英女子)へと弾みをつけていく。(文・高桑均)

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