<AIG女子オープン 初日◇4日◇ミュアフィールド(スコットランド)◇6680ヤード・パー71>

全英の舞台で久しぶりの快ラウンド。渋野日向子が8バーディ・2ボギーで回り、6アンダーの単独首位発進を決めた。早朝スタートの初日、出だしは3連続バーディのロケットスタートだった。


スタートから雨風に襲われ、1番は強烈なアゲンストの風。ここでティショットを右のセミラフに打ち込んだが、ライは問題なし。そこからピン左手前に乗せてバーディを奪った。短い2番ではティショットをかっ飛ばしてセカンドを手前4メートルにつけると、3番ではポットバンカーで狭くなったフェアウェイのセンターを捉え、今度は20センチにつけるスーパーショット。逃げ場のないリンクスコースを相手に、あざやかに先手を取った。

「もうやめようかと思った(笑)。寒かったですよね、カイロを3つ貼りました」というほどの難コンディションだったが、「風を楽しんだかな。強すぎるのでスイングのことなど考える暇もなかった。なのですごくボールと風に向き合えた」。とにかく風との友情を深めようと、毎ショットを必死に風に向かって打ち込んだ。

左ピン、右ピンとグリーン上の位置を見て、風を読み、大ケガのないように慎重に…。というわけでもなく、この日の渋野は大胆にピンを攻めていった。風に対して自身の球筋を考え、思い切ったスタンス、打ち出しを繰り返し、ピン筋に飛ばしていった。

ホールの向きが一定ではないなかでも、各ホールの計算はドンピシャ。予選落ちが続いた欧州2連戦では「振り抜くことを意識する」とショットに自信がみられなかったが、強風がかえって渋野を開き直らせた。

11番では左奥に振られたピンに対して、左からの強烈な風が吹いていた。ここでは風にぶつけるショットがピン方向に飛び、右奥3メートルに着弾。バーディを奪った。終盤の16番ではフォロー風に乗った右からのドローボールが、右奥ピンの右1メートルについた。ドローボールが持ち球の渋野はこれまで右ピンに苦戦することが多かったが、この日はそれを感じさせなかった。

4月の「ロッテ選手権」でもハワイの強風下で優勝争いのすえに2位フィニッシュした。それ以降は苦しい戦いが続いていたが、思い出の英国で“親友”と再会。友情をさらに深めた。

「よー、飛んでましたね」とティショットでも飛距離を稼いだ渋野。2日目は昼過ぎのスタートとなるが、気まぐれなリンクスの風は果たして友達のままなのか。それとも、イタズラをしかけてくるのか。真価が問われるラウンドで、渋野がどんなショットを見せるのか楽しみだ。(文・高桑均)

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