<TOTOジャパンクラシック 最終日◇6日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>

今年12月の予選会『Qシリーズ』に出場して、来季からの米ツアー挑戦を表明している西村優菜。今大会では惜しくも優勝を逃してツアーメンバーとなる権利を得ることができなかったが、大きな経験を得た。


それが飛ばし屋のリン・グラント(スウェーデン)と同組でプレーできたこと。出場試合数が足りずランキング入りしていないが、ドライビングディスタンスは267.14ヤードと畑岡奈紗よりも上だ。

一方の西村は、日本ツアーでもドライビングディスタンスは82位(230.05ヤード)と高くなく、精度で勝負するタイプ。それだけに、「50ヤードくらい置いて行かれました(笑)400ヤードを超えるパー4以外はショートアイアンでしたよ」とこの日はだいぶ後ろからのプレーとなった。

だが、グラントの飛距離は米ツアーでも28位相当。アメリカで戦うとなれば、こういった選手と毎週のように対峙しなければならない。

男女問わず、これまで米参戦後にそういった飛距離の差に悩み、追い求めようとして崩れた選手も少なくない。しかし、西村は「どれだけ自分のプレーができるかだと思っていました」と自分を見失うことはない。「後ろから内につけてやろう、という気持ちもなくて。落ち着いてできましたね」。最終日のボギーフリーのラウンドが、何よりのあかしだ。

一方で、アメリカへ必要なものも再確認できた。グラントは飛距離だけでなくアプローチも冴えていた。「ドローめにアプローチしたり、グリーン周りもうまかった。今は外してもいいメンタルでプレーできるようになっていますが、長期的に見てもっと引き出しを増やしていきたいですね。そうすればよりリカバリーできると思います」。自分の武器はさらに伸ばしていく必要があることも、改めて実感できた。

西村と同い年で今年米ツアー初優勝を挙げた古江彩佳だが、現在ドライビングディスタンスは135位(249.280ヤード)。同じくショットの精度、小技で勝負する選手としていいロールモデルとなりそうだ。大事なことは“自分を見失わないこと”。リハーサルとしては十分すぎるほどの一週間だった。(文・秋田義和)

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