「ばかじゃないの。『考より行』。考えるより行動しなさい」。昨年、6度目のプロテスト挑戦で合格を果たした高木優奈は、コーチからの金言を胸に“ルーキーイヤー”に挑む。


2019年7月の下部ステップアップツアー「ANA PRINCESS CUP」でプロ初優勝。将来を嘱望された高木だが、その後はTP単年登録制度が22年に廃止となり、JLPGAの正会員、つまりプロテストに合格できなければツアーに出場できない状況に追い込まれた。

並々ならぬ決意で挑んだ5度目のプロテストでは63位で不合格。シーズン中に調子が良くても、プロテストでは「周りの人のラッキーが気になって、受かるわけないと思っちゃう」。実力や経験はあるものの、メンタル面のもろさが大一番で足を引っ張っていた。

何かを変えなければいけない。コーチである坂詰和久氏に相談をしたところ、こんな言葉が返ってきた。「なんでそんなこと考えてるの。ばかじゃないの。『考より行』。考えるより行動しなさい」この金言が高木の頭にかかる“もや”を晴らしてくれた。私生活では行動力があるのに、ゴルフ場だとその強みを失っていることに気づいた。高木は今でもスマートフォンの待ち受け画像にその言葉を設定している。

プロテストの1カ月前、坂詰氏からサッカー元日本代表・本田圭佑の動画が送られてきた。内容は、本田が記者からの『プロフェッショナルとは?』という質問に「ケイスケホンダ。プロフェッショナルを今後、ケイスケホンダにしてしまえばいい」と答えたというもの。特に「才能のある人はいるけど、ライオンと競争するわけではないのだから、変わろうと思えば変われる。やろうと思えば、きょうから自分を変えられる」という本田の言葉には「この思考回路は絶対に大事だ」と新たな考え方を教わった。この動画をプロテストまで毎晩見続けた結果、試合中のメンタルの保ち方に変化が表れるようになったという。

そうして臨んだ6度目のプロテストで念願の合格を果たした。「初めて周りの人のラッキーが気にならなくなった。4日間、毎日2アンダーで回るという目標も簡単に思えるようになった」と今まで足かせになっていたメンタル面で大きな成長があった。新しい視点に気づかせてくれた坂詰氏と本田圭佑のマインドを胸に、2024年シーズンを戦っていく。


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