ピンまで155ヤード。6番では大きすぎるし、7番では届かない…ラウンド中に繰り返される番手の悩み。宮里藍の元専属キャディであり、現在はハウスキャディとして働く小田美奈さんがオススメする、簡単番手の選び方。
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今回は、コースマネジメントをする上での番手の選び方の話ではなく、もっとシンプルに「どう番手を選ぶか」という部分だけに焦点を当ててみたいと思います。

まず、番手を選ぶ基準の最も重要な情報は、その飛距離。といっても、大切なのは「トータルの距離」ではなく「キャリーの距離」です。アマチュアのお客様にとても多いのが、ランも含めた距離をそのクラブの飛距離と思っていること。ランによって得られる距離は、状況によって大きく変わります。グリーンやフェアウェイならかなり転がりますが、ラフややわらかいバンカーではあまり転がりません。ランの距離だけで判断してしまうと、地面の硬さに対応できなかったり、攻め方が曖昧になってしまったりします。

まずは、キャリーの距離を知りましょう。グリーンについたピッチマークの位置、バンカーの着弾跡など、どの辺りに落ちて、どれくらい転がったのか。1ヤード刻みは無理でも、おおよそ何ヤードぐらいかはわかるはずです。

キャリーの距離がわかれば、バンカーや池といった障害を高い確率で超えていくクラブはどれか判別でき、越えていくのか避けるのかを決めやすくなります。グリーン上でのおおよそのランも計算できるようになれば、ボールを落とすところを見つけることも容易に。ただし、ランは地面の硬さによってかなり変わってくるので、地面の硬さを知ることも大切になってきます。

何番のクラブで打って、何ヤードキャリーして、何ヤード転がるか。おおよその目安をつけられるようになれば、ピンまでの距離だけではなく、グリーンエッジまでの距離を考慮に入れて、どの辺りに落としてどこで止めるといったイメージも作りやすくなりますね。

あとは、その日のコンディション等で飛距離がどう変わるかを知ることです。冬はボールが飛ばない。高地は飛ぶ。フォローなら転がりやすく、アゲンストは転がりにくい。前日が雨なら転がらない。風が吹けば乾いてランが出やすくなる。そういった情報を頭に入れて…、ここで最初に提示された問題に戻ります。

ピンまで155ヤードで、6番なら大きくて、7番なら届かないという状況。ピンがグリーン奥に切られている場合、奥からのアプローチが難しくないなら6番で軽く。グリーンエッジまで7番で届くなら7番。下が硬いなら7番でランに任せる。フォローなら7番で風に任せ、アゲンストは奥が安全でない限り風に任せない。

そんなふうに、自分のキャリーとランがわかれば選択肢は減り、番手で悩むことも少なくなるでしょう。そして、どこに落としてどう攻めるかという、次の段階に進むことができるようになるのだと思います。

■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝をサポート。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。