■夏の不調は睡眠関係が多い
生活トレンド研究所が行った夏の体調変化に関する調査では、「不調があった」と「時々不調があった」、「不調はなかった」が、それぞれほぼ3分の1ずつを占めました。実に3人に2人が、夏の間に体調不良を経験していたということです。具体的な不調の内容については、「体がだるい/疲れを感じる」が62.7%と一番多く、次に「夏バテによる食欲不振」(46.7%)、「睡眠が浅い/熟睡感がない」(43.4%)、「寝つきの悪さ」(42.5%)、「寝苦しい」(41.5%)という項目が多く挙げられました。

グッスリ眠れていれば、一晩の睡眠で疲れが取れるはずです。しかし、熱帯夜にはよく眠れず、翌日まで疲労が持ち越されてしまいます。さらに、睡眠不足が積み重なると、脳と体の機能が低下して夏バテがひどくなります。

■寝室の色は青がおすすめ
国際的なホテル会社が、寝室の色と住人の生活習慣の関係を調べました。それによると、睡眠時間が最も長かったのは青色の寝室で、黄色、緑色と続きました。これらの色の寝室で眠る人は、平均睡眠時間が7時間台の後半でした。一方、睡眠時間が短かったのは灰色や茶色、紫色で、こちらの平均睡眠時間は約6時間しかありませんでした。

青色を見ると多くの人は、水や海をイメージします。水や海は冷たいものですから、青いものを見るとなんとなく涼しく感じます。実際、暖色系の部屋にいる場合と、寒色系の部屋にいる場合を比べると、体感温度で約3度の差があるとも言われています。ただし、青い光には注意が必要です。明るい光は睡眠ホルモン・メラトニンを減らす効果があります。特に青い光は、その作用が最強です。青を基調とした寝室でしばらくくつろいだら、メラトニンが減らないうちに眠るのが良いようです。

■睡眠の目的は脳のクールダウン
パソコンは空気や水で冷やさないと、熱くなりすぎて壊れてしまいます。私たちの脳も同様に、睡眠中に温度が下がることで守られています。また、脳の温度がきちんと下がると、グッスリ眠れます。熱帯夜には体温が下がりにくいため、よく眠れなくなるのです。昔から健康法の1つとして、「頭寒足熱」とも言われています。

てっとり早く頭の温度を下げるには、扇風機がおすすめです。扇風機の風を頭に集中的にあてると睡眠の質が改善する、という報告もあります。一晩中、扇風機をかけるのは心配ですから、深い睡眠が現れる最初の3時間で電源が切れるように、タイマーをかけましょう。

保冷剤を使うのも良いでしょう。食品用の保冷剤は経済的ですが、小さいため長持ちしません。また、凍らせると硬くなるので、寝心地が悪くなります。熱が出た時に使う保冷枕や、昔ながらの氷枕がおススメです。少し値段が高めですが、専用の保冷剤を内蔵した枕を使うのも良いでしょう。

■下半身へのシャワーが眠気を誘う
眠る前にぬるめのお風呂に入ると、一度、体温が上がります。そしてその後、体温が下がるときに眠気が強くなって寝つきが良くなります。シャワーだけでは、爽快感は得られますが、睡眠の質を良くする効果は少ないと言われてきました。

しかし、ドイツの伝統医学である「クナイプ自然療法」で行われる水療法では、睡眠の質を改善するために、下半身にシャワーをしています。やり方は立った姿でまず、43度くらいのお湯をシャワーで2〜3分間、左右の脚に交互にかけます。次に、20度くらいの冷水シャワーを20秒ほど、同様にかけます。脚に温冷刺激を与えることで、副交感神経が優位になってリラックスできるので、寝つきが良くなりグッスリ眠れます。

眠る前に30秒ほど、洗面器に入れた冷たい水に足を浸す「冷水足浴」でも、寝つきを良くする効果があります。ぜひ試してみてください。

坪田 聡