■スクールに通わなくても、電車の中でできるケーススタディ
ビジネススクールなどでよく取り入れられているケーススタディという学習法があります。これは企業などで実際に起こった事例(ケース)をもとに問題解決を考える学習法です。今回は、そういったスクールに通わなくても、電車の中でできるケーススタディをご紹介します。

中吊りや天井角、ドア周りなどには、たくさんの広告が掲出されているので、その中からどれでもいいので1つを選びます。

そして、自分が経営コンサルタントになったつもりで、「この広告主が業績を上げるために何をどうアドバイスするか」を考えるのです。

もちろん「自分が経営者なら」と経営者視点で考える方法もありますが、外部コンサルタントの視点の方がより客観的かつ論理的になれます。

なぜなら、経営者なら「エイヤっ」という覚悟と決断で物事を推進することもできますが、コンサルタントには相手を納得させ動かせるだけの根拠や理論武装が必要だからです。

その企業、その商品、そのサービスにどんなテコ入れをするか。どのような販促戦略が考えられるか。その際の資金や人的リソースといった経営資源をどう確保するのか。クライアントからの反論や内部からの反発はどういうものが想定され、それにはどう対処するか。

こういうことを、1ケースあたり10〜15分くらいでパパッと考えるのです。とりあえず1ケースあたり3つの提案を出すことを意識するとよいでしょう。

最初は時間がかかるかもしれませんが、徐々に思考の瞬発力がついてきて、たとえば通勤に30分かかる人であれば、片道2〜3ケースはこなせるようになります。

1日5ケースとしても、1年200日で1,000ケースという膨大なケーススタディの実践となります。問題解決力や発想の瞬発力が鍛えられ、半年ほども続けると、頭の回転が断然速くなっているのを実感するはずです。

そして実はこれ、私がサラリーマン時代にやっていた習慣で、外資コンサルの厳しい面接を突破できたのもこの訓練のおかげではないかと思っています。

午堂 登紀雄