■アンチエイジングにいい食事の習慣って?

アンチエイジングにとって大切なことは、「アンチエイジングにいい食品」を「どうやって食べるか」ということ。次のようなポイントに絞ってアンチエイジングにいい食習慣についてまとめてみました。


■アンチエイジングな買い物&食材選び

まず料理をする前に食材を買い出しに行く時のポイントをご紹介しましょう。

?■旬のものを選ぶ

食材は旬のものを選ぶようにします。旬とは「その食材が食べ頃を迎えて最もおいしい時期」で、当然ビタミン、ミネラル、フィトケミカル(野菜自らが害虫や紫外線などから自分を守るために蓄えた成分で、強い抗酸化作用を持つ)も旬の時期にたくさん含まれています。魚も旬のものを選ぶと脂が乗っていて、DHAやEPAなどを効率よく摂取することができます。



■産地・生産者がわかるものを選ぶ

食材の原産国、産地、生産者の記載されているものを選んで、より安全な食品を選びましょう。



■生鮮品特に野菜や果物は色の濃いものを選ぶ

フィトケミカルの特徴はカラフルな色なので、野菜や果物は同じ種類でも色が濃いものを選びましょう。



■なるべく加工していないものを選ぶ

加工食品には油や塩、砂糖などが使用されていることが多く、知らないうちに脂肪、糖、塩分などを摂りすぎてしまうので、なるべく加工していない食品を選ぶようにしましょう。







■成分表示をしっかりチェックする

加工食品、調理品などを選ぶ時には、成分表示やカロリー表示をしっかりチェックして、どんな成分を摂ったのか、どれだけのカロリーを摂取したのかを把握しましょう。特に注意したいのは「塩分」で、健康のためには塩分量を6gに抑えるように推奨されています。

また食品のラベルには、塩分を通常は「ナトリウム」と表示しています。この場合は、表示されているナトリウム量を2.54倍すると、塩分の量がわかります。しっかり換算して、塩分を摂り過ぎないように注意しましょう。


■アンチエイジングな調理の仕方

買ってきた食材を調理する方法は、食材ごとに異なりますが、私がどんな食材を調理する時にも実践している調理法についてご紹介します。

?■水溶性ビタミンを含む野菜

水に溶けやすい水溶性ビタミンはサッと洗って汚れを落としたら、生で食べるようにします。水にさらしすぎるとビタミンが溶け出してしまうので、流水で汚れを落として水切りをして適当な大きさに切ったら、なるべく早く食べるようにします。



■脂溶性ビタミンを含む食材

脂溶性ビタミンを含む野菜は、油で炒めたり、とろみをつけて食べたりして、吸収をよくします。炒め油は少なめにして油も胡麻油やオリーブオイルなどの植物油でサッと軽く炒めるようにしましょう。



■魚の油(DHAとEPA)

焼いたり揚げたりすると大切な魚の油(DHAとEPA)が落ちてしまうので、刺身や煮物、煮こごりにして食べるようにしましょう。鮭缶などの薄味の缶詰も骨まで食べられるので便利。ただし、醤油や味噌で煮る時は、塩分を控え、薄味にしましょう。カルパッチョや酢の物にして、発酵酢や柑橘系フルーツの酸味で食べるのもいいでしょう。






■二度揚げ、二度焼き、二度チンなどをしない

何度も加熱すると食品に含まれる油が変質して体にダメージを与えるといわれているので、2度も3度も揚げ直したり、焦げ目をたくさんつけたり、電子レンジに繰り返しかけたりしないように注意しましょう。



■だしとハーブで薄味に

塩分を控え目にするために、カツオ、昆布、シイタケ、ドライトマトなどだしが良く出る食材の旨味を借りて、塩分に頼らない調理をします。またローズマリー、バジル、パセリ、タイム、ローリエなどのハーブ類は料理に彩りと香り付けをしてくれるだけでなく、フィトケミカルをたくさん含んでいるので、積極的に使いましょう。


■アンチエイジングな盛り付けと食空間

食事の盛り付け方や食べるときのまわりの様子なども、料理のおいしさや食べる量に影響します。



■小皿で盛り付ける

盛り付けもとても大切です。自分の食べた量がわかるように、小皿に少しずつ盛り付けましょう。バイキングの時なども皿に少しずつ取って、こまめにいろいろな料理を食べるようにします。種類が豊富で色とりどりならば、栄養バランスも良く、抗酸化食品が摂れているかどうかの目安にもなります。



■塩分と脂肪分の多い調味料をテーブルに置かない

せっかく薄味で調理したのが無駄にならないように、塩、醤油、味噌、ソース、タバスコ、ドレッシング、マヨネーズ、バターなどを食事の時に食卓に出さないようにします。



■香味野菜や柑橘類は豊富に

上記の調味料の替わりに、香味野菜、香辛料などを使って、新しい味の世界を冒険するのも楽しいもの。酢、柑橘類、コショウ、トウガラシ、香辛料などを食卓に豊富に並べましょう。スダチ、レモン、柚子、ショウガ、ニンニク、青ジソ、青ネギ、ミョウガ、コリアンダーなどフィトケミカルを豊富に含む香味野菜を豊富に使いましょう。



■食事中の会話を楽しむ

食事中に黙っていると早食いになったり、おいしいと感じなくなってしまうので、食事中は会話をしながらゆったりした気分で食べましょう。



■会話のネタになる食空間に

食事の時に会話を弾ませてくれるような皿やグラス、器などを使ったり、かわいい箸置きなどの小物で遊んだり、花を飾ったりして食空間も楽しく演出しましょう。


■アンチエイジングな食べ方

食事の食べ方もアンチエイジングと大きく関係しています。次の5つをしっかり守ってアンチエイジングな食べ方を実践してください。



■よく噛んで食べる

まず最も大切なのが、「よく噛んで食べること」。よく噛むことであごの力や顔の筋肉を保ち、フェイスラインを整えてたるみを防ぎます。さらに、唾液の分泌を促進して、内臓での消化吸収を助けます。



■一口を少なめにゆっくり食べる

「早食い」は、満腹中枢を刺激せずに食べ過ぎてしまうこともあります。お箸に取る料理の量を少なくして、一度にたくさん口の中に詰め込まずに、よく噛んでゆっくり時間をかけ、脳も内臓も満足するように心がけましょう。



■いろいろな料理を少しずつ

同じものばかりを食べるよりも、いろいろなおかずを少しずつ食べるようにします。種類豊富な食材をバランスよく摂るためにも、好きなものばかり食べず、いろいろな種類を味わいましょう。



■最初に野菜と固いもの

いきなり脂っこいものや甘いものを食べると血糖値が急上昇して、膵臓や肝臓などにダメージを与えてしまいます。それを防ぎつつ食べ過ぎないようにするためには、まず最初に野菜や歯ごたえのある固いものを食べることです。ある程度空腹を満たしておくと、食べ過ぎを防ぐことができるはずです。



■ジュース、アルコールは高カロリー

よくアルコールやジュースのカロリーを忘れてしまう人を見かけますが、とても高カロリーですから注意しましょう。また最初に水やお茶などをたくさん飲んでしまうと、胃液が薄まって消化力が低下するので、お茶などの飲み物は少しずつ摂りましょう。


■30歳を過ぎたら腹八分目、40歳は腹七分目を心がけよう

20歳ぐらいをピークに、年齢と共に基礎代謝量が減り、食べたものが消費されにくい体になり、加齢とともにエネルギー消費の多い筋肉量も減っていきます。ますます痩せにくい体になってしまうので、若い頃と同じ量を食べていると、知らないうちに太ってしまいます。



食べ過ぎる→内臓脂肪が増える→体が重くなる→運動が嫌いになる→食べることでストレスを発散する……という悪循環を起こさないためにも、30歳を過ぎたら食事の量は腹八分目、40歳を過ぎたら腹七分目に留めるように心がけましょう。

サルを長期にわたって観察した結果、低カロリー食のサルは通常食のサルよりもがんの発症リスクが低く、寿命も長かったというデータが発表されました。そこからも食べ過ぎないことがアンチエイジングな食習慣の基本であることがわかります。


■食事は3回に分けてホルモンを出す

成長ホルモンは食事をするたびに、少しですが分泌されています。そこで一度にたくさん食べるよりも、1日3回に分けて食べたほうが、成長ホルモンを分泌させるきっかけになるので、1日3食をきちんととることを心がけましょう。



また1食でたくさん食べることは急激なインスリン分泌が必要になります。インスリンをつくる膵臓を老化させてしまう危険があり、糖尿病などのリスクが高まりますから注意しましょう。



食後はすぐに動かずに休憩時間をとって内臓が働きやすい状態にします。眠気を感じたら10分でもいいので目を閉じて休息をとると、それ以後の体調がよくなるはず。しかし食べてすぐに横になると人によっては、胃の中の食べ物が食道へ逆流し、食道に炎症を起こす逆流性食道炎になる危険があるので注意しましょう。


■アンチエイジングな夜食とおやつの食べ方

食後のデザート、3時のおやつ、お酒を飲んだあとの深夜のラーメン……など、体によくないと思いながらも、ついつい食べてしまう間食や夜食。無理に我慢してもよくないので、私の場合は「余分なお菓子や夜食を食べたら運動をする」と決めています。



余分に食べてしまったものの大まかなカロリーを把握して、それを打ち消すようにウォーキング、ジョギング、ヨガなどを何時間行うかを計算します。

無論、ハイカロリーなラーメンを食べると、ウォーキングを10時間以上もしないといけないので、実際には不可能な場合もあります。でもそれがわかると、それが抑止力になって夜食の量を減らしたり、とんこつラーメンから醤油ラーメンに替えたりと、食事に対する心構えが変化し、食べ方が上手になっていきます。




デザートやお菓子には、甘さとこってり感を感じさせる糖と脂肪がたっぷり含まれて、それがおいしさのもとになっています。生クリームや砂糖たっぷりのものよりも、寒天やゼラチンを使ったカロリー控え目のものや、フルーツが多めのものなど、少しでも低カロリーのものを選ぶといいでしょう。

宇山 恵子