■45歳が住宅ローンを組むリミット?
45歳で住宅ローンを使ってマイホームの購入を考えている人は、返済期間等の関係で30代で住宅ローンを利用する人以上に色々考えていると思います。ネットで検索すると何故か「45歳 住宅ローン」というキーワードが結構でてきます。

例えば住宅ローンの固定金利商品の代表にフラット35がありますが、これをを利用する際の融資期間の条件は下記の通りです。

融資期間15年以上(※)かつ、80歳−申込年齢か35年のいずれか短い年数
※但し申込人・連帯債務者の年齢が60歳以上の場合10年以上

つまり融資期間を最長の35年で利用する場合、完済時の年齢80歳が上限となるために45歳が住宅ローンを組むリミットというわけです。もちろん実際に45歳から80歳まで住宅ローンを目一杯利用するケースは親子リレーローンなどを使うケースを除いては少ないでしょうが、45歳というキーワードが出てくる理由はここにあるわけです。今回は45歳からの住宅ローンについて解説します。

■住宅ローンの融資条件
住宅ローンは借り入れですから、融資を受けるには条件があります。主なものは次の通りです。

・申込資格(申込時の年齢、収入要件、国籍等)
・住宅ローンの資金の使途
・住宅ローンの融資金額・融資期間・融資金利
・購入・建築予定の住宅の諸条件      など

当然のことながらさまざまな属性が見られます。まずはここを頭に入れておいてください。

■45歳からの住宅ローンのポイント
住宅ローンでは、以下の3点は大事なポイントです。

・「いくら借りる?」
・「いつまで借りる?」
・「何%の金利で借りる?」

ここに45歳という年齢を重ねると特に「いつまで借りる?」という返済期間をどう組むのかは重要です。もちろんこれは45歳に限ったことではありません。しかし仮に80歳までの住宅ローンが利用できたとしてそれがイコール返済可能なプランかどうか話は別です。

ほとんどの人は働いての収入はなくなっていますから、住宅ローンの返済終了まで仕事はいつまでできるのか、繰上げ返済は可能なのか、老後資金はどうするのかなど様々なことを考慮する必要があります。

近年ライフスタイルはとても多様化しています。40代でこれから結婚あるいは再婚ということも珍しくありません。40代で結婚(再婚含む)して住宅ローンでのマイホームの購入をする場合、条件によりますが、ある程度頭金がないとリタイヤした後まで住宅ローンが残りますから無理は禁物です。

なるべく現役の内に返済が終わるようにまたは繰り上げ返済をしてこれに近い対応が可能なのか試算してみることが大切です。人生の3大資金の残りの2つである教育資金や老後資金などまで考えた場合、これらのことが時期を分散せず住宅ローンと同時にやってきます。

■45歳からの住宅ローン その他注意点
実はもう一つ重要なことがあります。フラット35などの住宅ローンでは団体信用生命保険に加入できるという条件があります。団体信用生命保険も生命保険ですから、健康状態によっては加入が断られることがあります。

団体信用生命保険の加入が住宅ローンを利用する際の条件となっている場合、住宅ローンを組むことができません。

人によって個人差があるのは当然ですが、45歳位になってくると健康上のもろもろの数値が再検査や要注意になってくることは珍しくありません。意外に思う人もいるでしょうが、住宅ローンを利用する上で健康であることは実は大事なことです。

団体信用生命保険の加入が必須の住宅ローンでなければ保険加入なしで利用することは可能です。しかし住宅ローンの返済が終わるまでに万が一のことがあった場合、残された家族が大変です。住宅ローンの残債を遺族がどう返済するのかをよく考えてみましょう。

もっとも最近はワイド団信(引受基準緩和型の保険)などもあるので以前よりはこうした部分のハードルは低くなっています。

■45歳からの住宅ローンをどう考える?
住宅ローンのプランにはゆとりを持ちたいものの、希望する物件の価格と住宅ローンのプランとの折り合いがぎりぎりのプランになることが一般的です。

そもそもどう考えても無理なプラン(借りることが可能でも)は論外ですが、ぎりぎりのプランである場合、それでも本当に家が欲しいのかを再考して欲しいと思います。

前述のようにライフスタイルは本当に多様化しています。「住まい」は生活の大事な基盤であり、自分の住まいを持ちたいと思うのはごく自然なことです。そこに経済的なものを重ねた場合、「融資可能プラン」ではなく「返済可能プラン」であるかどうかは非常に重要です。言われてみれば当たり前に思うでしょうが、意外とこれを考えずに住宅購入する人もいるのが現実です。

頭金を多めに用意して、収入があるうちに(会社員なら定年退職までに)住宅ローンの返済が終わるようなプランを考えることを一つの基準にして検討してください。もっとも理想のようにできれば誰も苦労はしません。

繰り返しになりますが45歳という年齢で考えると、頭金が少ない場合には老後の生活資金に住宅ローンが食い込んでくる可能性が高くなります。教育資金も関係する場合はさらに負担が増えます。色々面倒に感じる人もいるでしょうが、入口で間違えた方向に行くと後々修正するのに苦労します。

予算内で希望の物件の購入が可能なのか、無理をせずある程度譲歩できる条件はあるのかなど、住宅ローンの入り口の段階で色々な可能性を考えてしっかりとしたシミュレーションをすることが重要です。

平野 敦之