■借金を減らしたい!だけれどブラックに…



借金を減らすと、ブラックリストに載ってしまう。でも、それで何か変わるの?



改正貸金業法によるグレーゾーン金利の撤廃される金利が基準となってきている昨今、払い過ぎたお金(過払い金)を取り戻す、もしくは借金を減らす!という話題も、以前にもましてよく聞くようになってきました。実際に行動に移す人も増えてきているのかもしれません。



しかし、このような借金を減らすような行動には、相手取った各業者の借金が完全になくなる場合を除いて、払い過ぎた金利の引き直し計算をして、借金を圧縮する解決策の手法も一部含まれているため、いわゆる債務整理をしていることになります。つまり俗に言う、ブラックリストに載ります。何だか怖ろしい印象があるでしょうか?



■怖れすぎる必要はない

ブラックリストに載ること自体で、通常の生活に大きく影響することはありません。新しいクレジットカードを作ったり、信販やローンが少しの期間(一般的には5〜7年程度)、組みにくくなるといったことにはなります。ですので、借金に頼って生きているひとには大きな障害かもしれませんが、「もうカードなんていいや。現金でやるさ」と頭の切り替えをした人には、大したネックとはならないのです。


実際に借金を減らすために任意整理に取組んだ、Aさんのその後の生活を見てみましょう。



■思い切って借金整理!

Aさん(40代男性・自営業)は、資金繰りのやりくりや生活費のために事業者ローンやクレジットカード、消費者金融などの小口の借金が積み重なり、総額450万円弱の借金がありました。何とか返済していましたが、売上が下がると借りてしまい自転車操業に陥っていました。3人いるお子さんの進学や、奥様の心労負担も考えると現状維持ではもう限界。おまけに高金利の借金が多いため、なかなか借金は大きく減りません。



そこでAさんは、思い切って弁護士に相談に行ってみました。高金利の借金は減らすことができる、7年以上といった長期間利用していたものなどは、借金がなくなりお金が戻ってくるかもしれませんよ!といった知識を得たこともあり、借金を減らす目的で任意整理をお願いしました。


■怖ろしいほど、いつもどおりの生活。逆に快適!




ブラックリストに載っても、変わることはほんのわずか。生活は変わらない。



わざわざ「個人信用情報に登録しました」という旨のハガキが届いたり、続々と各社から「和解書」も届きはじめることで、覚悟はしていましたが自分のことが間違いなく事故情報として登録されてしまったという実感が出てきました。いろいろ不都合があるかもしれないけど、何とかこれからを乗り切ろう!と頭の切り替えをした生活がスタートしました。



借金は順調に減り、月々の支払額も各社合計4万円ほどになりました。これで手続面は完了。特に生活に大きな影響はないと聞いていたけれど、本当なのかとしばらく不安だったようです。しかし、当然のことですが毎月の年金保険料、健康保険料、税金の請求は通常通りにやってきます。選挙の投票の連絡ハガキも来ます。仕事だっていつもどおり。取引先とのトラブルも何もなし。家族にしか話していないので、近所の人に知られることも勿論ありません。すべてがいつもどおりの生活です。



■安心して生活するために

ほっとする反面、全く不安がないというのは嘘になります。収支の結果をマイナスにはできないといったプレッシャーがありました。任意整理で和解した各社への返済原資だって、家計をやりくりし、お金を余らせなければいけません。収入で、生活も返済もまかなわなくてはならないのです。今までのように、ちょっと足りない分を借りるか?という発想はできないのですから、こう思うことは必然なのかもしれません。



その不安を少しでも軽減させるために、Aさんは気持ちを切り替え「貯蓄」をすることに努めました。現金を持つことです。現金があれば、もしも収支がマイナスになってもカバーできます。と同時に「家計の徹底的な見直し」をしたのです。生命保険や食費の見直しからはじめ、今まで無駄に使っていた支出を押さえることにしました。急な出費に備えての貯蓄も、毎月少しずつ積み立てていったのです。



■多くの人が思う本当の感想

一緒に家計を見直し、決意を実行できるように関わっていく中、ブラックリストに載った後の生活の感想をたずねてみました。


「借金で生活や家族関係が悪くなるくらいなら、借金の整理をしたほうが絶対に良いですね。ブラックになったからといって、消極的な変な考え方や生活をする必要はありません。借金体質を改善するためにはぴったりです。ただ、今後大きなお金が必要になったときはどうしたらいいかなと思いますが…。子供は大学進学にあたり奨学金を申し込んでみましたが、親がこんなでも奨学金を受けられることになりました。カードを使いたくなったときは、今は電子マネーがあるでしょう?あれを上手に利用すれば、問題ないと思うんですよ。あとは、借りなくてもきちんと暮らしていけるよう頑張るのみです」



この感想は優等生的なAさんだけの感想ではありません。よくこのような感想を多くの皆さんがいっているので、真実の感想なのでしょう。借金整理の方法により手元に残せるもの、残せないものは違ってきますが、実際の生活は素晴らしく前向きな生活へと変化させることができるのです。もう借りなくても生活できるという基盤を維持すること、それが一番大切なのでしょうね。

横山 光昭