■住民税とは? パート収入103万円でも払う必要がある?
住民税とは、市町村等が行う住民に対する行政サービスに必要な経費を、その能力(担税力)に応じて広く分担するものです。一般に、道府県民税と市町村民税とをあわせて住民税と呼んでいます。所得税は国に納める税金です。

パートの人も住民税を支払うかどうかの判定としては、未成年者や寡婦などに該当する場合には、年収204万4000円未満だと支払う必要はありません。該当しない場合には、年収100万円以下だと支払う必要はありません。年収103万円の人は、所得税は課税されませんが、住民税は課税されることとなります。パートの住民税について解説します。

■住民税の均等割と所得割とは
住民税には、前年の所得金額に応じて課税される所得割と、所得金額にかかわらず定額で課税される均等割があります。

均等割は所得金額にかかわらず定額で課税されます。道府県民税は1500円(標準税率)、市町村民税3500円(標準税率)です。平成26年度から令和5年度までの10年間は、標準税率の特例により道府県民税・市町村民税の均等割の税率(標準税率)にそれぞれ500円が加算されています。

所得税と同様に、所得金額に基づいて計算します。ただし、所得税とは異なる点もありますので注意が必要です。そのほか、預金利子等に対して課税される利子割や株式等に関する配当割、株式等譲渡所得割があります。

■住民税の納税義務者
1. 均等割の納税義務者
(1)市町村等内に住所を有する人
(2)市町村等内に住所を有しない人で、事務所や事業所、家屋敷を有する人

家屋敷や事務所などがあれば、住所がない市町村等でも均等割は納めなければなりません。

2. 所得割の納税義務者
市町村等内に住所を有する人

■住民税が課税されない場合とは
1. 所得割・均等割とも非課税
(1)生活保護法による生活扶助を受けている人
(2)障害者・未成年者・寡婦などで、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の人
(3)前年中の合計所得金額が市町村等の条例で定める額以下の方

例:
・控除対象配偶者及び扶養親族がいない場合
45万円以下(給与所得者の場合、年収100万円以下)

・控除対象配偶者又は扶養親族がいる場合
45万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)+21万円以下

※市町村等により異なります(市町村等の地域によっては、生活保護基準の級地区分(1級地〜3級地)が分かれており、非課税限度額の基準も異なります)。
※退職所得は例外あり

2. 所得割が非課税
前年中の総所得金額等が、下記の金額以下の人

例:
・控除対象配偶者及び扶養親族がいない場合
45万円以下

・控除対象配偶者又は扶養親族がいる場合
45万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)+32万円以下

※市町村等により異なります

■パートも住民税を支払わなければならないのか?
パートの人も住民税を支払うかどうかの判定は以下のイメージです。

1. 未成年者や寡婦などに該当する場合には、年収204万4000円未満だと支払う必要はありません。

2. 非課税に該当しない場合には、年収100万円以下だと支払う必要はありません。

■所得税は課税されないが住民税は課税される?
つまり、年収103万円の人は、所得税は課税されませんが、住民税は課税されることとなります。

例:パート年収が103万円の場合

(1)道府県民税
所得割:103万円−55万円(給与所得控除)−43万円(基礎控除)=5万円
5万円×4%=2000円 
調整控除(人的控除額の差5万円)5万円×2%=△1000円
均等割:1500円
道府県民税合計:2500円(2000円−1000円+1500円)

(2)市町村民税
所得割:103万円−55万円(給与所得控除)−43万円(基礎控除)=5万円
5万円×6%=3000円
調整控除(人的控除額の差5万円)5万円×3%=△1500円
均等割:3500円
市町村民税合計:5000円(3000円−1500円+3500円)

(3)住民税合計:7500円(2500円+5000円)

パート収入が103万円で所得税が課税されない人でも、住民税は7500円課税されることもありますので注意してください。

坂口 猛(マネーガイド)