老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、厚生年金についてです。

■Q:厚生年金は誰がいくら払いますか?
「厚生年金は、誰が、いくら払いますか? いつもらえますか?」(25歳・女性)

■ A:厚生年金は会社員や公務員等が払い、支払額は給与収入によって決まります
厚生年金は、企業に勤めている会社員や公務員等が原則として加入する公的年金です。会社員や公務員等が勤め先と折半して支払います。厚生年金に加入すると、同時に国民年金の第2号被保険者となり、国民年金に加入していることになります。国民年金だけに加入するよりも、保障が手厚くなるというメリットがあります。

厚生年金保険料がいくらであるかは、本人の給与収入によります。厚生年金の加入者は、毎月の給与(標準報酬月額)や賞与(標準賞与額)に、厚生年金の保険料率をかけて給与天引きされます。

厚生年金保険料は、厚生年金に加入している従業員と事業主がそれぞれ半額ずつ負担します。天引きされる厚生年金保険の保険料の料率は、平成29年9月以降18.3%で固定されています。標準報酬月額は、1等級(8万8000円)から32等級(65万円)までの32等級に分かれて計算されます(令和3年度現在)。給与天引きされた厚生年金保険料は、事業主が負担する分と合わせて会社を通して国に納められています。

国民年金と厚生年金には、それぞれ老齢年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)、障害年金(障害基礎年金と障害厚生年金)、遺族年金(遺族基礎年金と遺族厚生年金)の3つの給付があります。それぞれ受給要件を満たした時に受け取ることができるため、「いつから受け取れるか」という質問に対しては、その人が受け取る給付によると答えることになります。

老齢厚生年金は、必要な資格期間を満たした人が65歳になった時に老齢基礎年金に上乗せされて支給されます。遺族厚生年金は、厚生年金に加入している人が亡くなった時に受給要件を満たしている遺族に遺族基礎年金とともに支給されます。障害厚生年金は、病気やケガで障害の状態となった時に、障害基礎年金に上乗せして支給されることになります。

受け取れる給付も、基礎年金部分(国民年金)に上乗せして給付を受けることができるので、メリットが大きいということを覚えておいてください。

監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)

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