腸の動きが悪くなってしまったら、外側からのアプローチも効果あり! 腸を取り囲む筋肉を鍛え、やさしくマッサージするよう整えて。

マッサージやヨガで腸の働きに外から活。

腸の働きが低下してしまう原因は、日常生活の中にさまざま潜んでいるもよう。

「たとえば猫背でのデスクワーク。お腹が丸まり、腸が圧迫されてしまいます。ほかにも原因はありますが、腸の働きはカラダの外からのアプローチでも改善可能。お腹をなでたり、もんだりすることで活性化へ」(腸セラピスト・真野わかさん)

また、腸の周りの筋肉をストレッチするのも有効に。

「お腹の周りを覆う腹横筋をねじったり、きばる時に使う腸腰筋を伸ばし鍛えたり。こうした運動で、間接的に腸に働きかけることができるのです」(ヨガトレーナー・岡清華さん) 

まずは以下の原因に思い当たったら解消を。

腸まわりの動きが悪くなってしまう原因。

不調の原因は腸内だけではない! 周りのトラブルにも気をつけよう。

原因1:悪い姿勢

悪い姿勢で座り続けると腸が圧迫されて硬くなる!
ただでさえ座っている時間が長いといわれる現代人。そこにテレワークやおこもり生活が加わり、気づいたら一日中座りっぱなしでパソコンやスマホ、ゲームに没頭していた、なんてことも多いのでは。「長時間よい姿勢で座り続けられる人は、そういません。だいたいの人が猫背や巻き肩になり、その結果、お腹はつぶされて腸が圧迫されることに。圧迫されると腸の蠕動運動が妨げられるので、悪い姿勢でいるほど腸が硬くなってしまうのです」(真野さん)

原因2:冷え

冷えた腸は硬くなり便秘や免疫力低下の原因に。
暑い時ほど冷えには要注意。エアコンや冷たい食べ物、飲み物の影響で体は冷えるいっぽう。体の冷えは内臓の冷え。つまり腸も冷えてしまうということ。「内臓は温かいほど活性化し、よい状態を保ちやすいのです。腸が冷えることで動きが鈍くなり、熱を作り出せずに、ますます冷えて腸が硬くなるという悪いスパイラルにも。腸が冷えると便秘になりやすいだけでなく、免疫力も下がります」(真野さん)

原因3:水分不足

マスクの弊害が実は腸に! 意識的に水分補給を心がけて。
マスクが手放せない生活になったことで腸にも影響が出ていると、真野さんは指摘。「単純にマスクを外すのが手間だったり、口まわりは呼気で湿気があるためのどの渇きを感じづらかったりして、水分を摂り損ねる人が増えています。水分摂取が足りないと便が硬くなり、いっそうつまりやすく、消化・排泄力も低下します」。夏は水分不足による脱水症も気になるところ。腸を冷やす冷たい飲み物は控えつつ、こまめな水分補給を心がけよう。

原因4:筋力不足

内臓を支える筋力が不足して、腸の働きが低下してしまう。
近頃のあまり出歩かない生活など、運動不足による筋力の低下も、腸の不調につながるよう。「とくに腸の周りの筋力が落ちると、内臓を支える力が弱まり、腸の働きが悪くなってしまいやすいんです。また、腸は自律神経の副交感神経が優位になると正しく機能しますが、運動不足で交感神経が活性化しないと、副交感神経も優位になりづらい。いずれにしろ適度に体を動かし、筋肉をつけることが、腸を健やかに保つためには大切です」(岡さん)

原因5:呼吸の浅さ

自律神経の乱れにつながり、腸にもよくない影響が!
仕事に集中していたり、緊張していたりすると、無意識のうちに呼吸が浅くなりがち。「ストレスが多い現代社会では、仕方がないかもしれませんが、そうはいっても浅い呼吸は自律神経の乱れにつながります。つまり、副交感神経が優位になりにくく、腸の働きが低下してしまうのです。それに深い呼吸ができていれば、横隔膜が大きく上がったり、下がったりすることで、腸を緩やかに動かすことができますが、呼吸が浅いとそれもできません」(岡さん)

原因6:消化不良

乱れた食生活で“残念な腸”に。たまには腸を休息させよう。
食べすぎや不規則な食事が習慣化すると、消化に時間とエネルギーを費やしつづける腸はどんどん疲弊。消化がスムーズにいかなくなり、便秘や下痢が慢性的に。「腸は休ませるほど元気になるので、腹八分目と規則的な食事を心がけ、不調の時は1食抜くくらいでも大丈夫。また、体は食べたもので作られますから、添加物の多いものばかり食べていると、硬くほぐれにくい残念な腸に。スナック菓子や加工品はなるべく避けましょう」(真野さん)

岡 清華さん ヨガトレーナー、管理栄養士。ヨガやアーユルヴェーダの情報を発信する「MOTHER」主宰。アーユルヴェーダ指導者養成講座を開催中。

真野わかさん 腸セラピスト。プライベートサロン&スクール「マーノリブレ」を主宰し、腸もみメソッドを提供。著書に『1日1分 腸もみ 腸そうじで内側からキレイに』(だいわ文庫)など。

※『anan』2020年7月22日号より。イラスト・鈴木衣津子 取材、文・保手濱奈美

(by anan編集部)