今回、ご紹介するのは、WOWOWオリジナルドラマ『殺意の道程 』(さついのみちのり)。脚本を手掛けたバカリズムさんが、井浦新さんとW主演を務める、サスペンスコメディです。バカリズムさんと井浦新さんにお話をうかがいました。

写真・中川容邦 文・田嶋真理 スタイリスト・高橋めぐみ(バカリズムさん) 上野健太郎(井浦新さん)ヘアメイク・鈴木海希子(バカリズムさん) 山口朋子(井浦新さん)

【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 71

「窪田一馬役は井浦さんしかいないと確信しました」



『殺意の道程』は、亡き父親の復讐のため、窪田一馬と彼のいとこの吾妻満が手を組み、初めての殺人に挑む物語です。

『素敵な選TAXI』『住住』『架空OL日記』など、多彩な作品を手掛けてきたバカリズムさんのオリジナル脚本により、本格サスペンスと新感覚コメディが融合した、独特の世界観が展開されます。

一馬役の井浦新さんと、満役のバカリズムさんは、本作がドラマ初共演。『住住』『架空OL日記』やバラエティ番組でバカリズムさんと多くのタッグを組んだ住田崇さんが全7話の監督を務めています。



ーーバカリズムさんに質問です。サスペンスコメディというジャンルに挑戦された理由を教えてください。

バカリズムさん ここ数年、脚本を手掛けた作品は、日常を描いたものでした。もっと振り返ると『素敵な選TAXI』のようにSFチックなものもありましたが、サスペンスはやったことがないなとふと気づきまして。やったことがないので、どこかに苦手意識はあったんですが、サスペンスの空気感で緊張と、笑いという緩和をやったら面白いかもしれないと思い、挑戦してみることにしました。



ーーこの作品でご一緒する前と後で、お互いの印象は変わりましたか?

バカリズムさん 脚本が完成する前の企画書の段階に、この作品のスタッフさんが井浦さんのお名前を挙げてくださって。お名前を聞いた瞬間から、窪田一馬役は井浦さんしかいないと確信しました。その後、井浦さんのイメージで初稿を書いたので、引き受けてもらえなかったら、どうしようと心配していました。初めて井浦さんと顔合わせをした際は、思わず「一馬が来た!」と嬉しい気持ちになりました。

印象が変わった点は、井浦さんがコメディや面白いことにどん欲なこと。井浦さんはシリアスで寡黙な方だと思っていたのですが、たくさんお話をしてくださる、楽しい方で。僕がもっとふざけたセリフを書いたとしても、演じてくれたかもしれないと思いました(笑)。

井浦さん このお話をいただいたとき、バカリズムさん脚本で、さらに共演すると聞いて、「絶対にやらせてください!」と即答しました。バカリズムさんのコントや作品、番組には、日ごろから接していて。その世界観と、実際にお会いしたバカリズムさんにブレがないところが素晴らしいなと思いました。ありがたいことに僕らは同世代なので、波長が合わせやすくて、一緒にいて疲れない。そういうところは、演じた役にも投影されていると思います。

バカリズムさん カラオケのシーンでの、井浦さんのはじけっぷりにはびっくりしました。歌っている人を盛り上げるシーンだったんですが、盛り上げる範ちゅうを超えて、ご自身が楽しんでいるという。僕が抱いている井浦さんのイメージになかったテンションが新鮮で面白かったです。

井浦さん 現場で感じた楽しさが、お芝居を超えた気持ちとして、思わず出てしまったんだと思います(笑)。



ーー撮影中に、印象に残っていることは?

バカリズムさん 住田監督作品にありがちなことなんですが、本番中に住田さんの笑い声が入っちゃうんです。

井浦さん (笑)。

バカリズムさん 住田さんは、もともとバラエティ番組の監督なので、現場でガンガン笑うんですよ。笑ってくれるとこちらのモチベーションは上がるし、いまやっていることの面白さの確認にもなるから、嬉しいし気持ちが良いんです。ただ、音声さんからは「いま、監督の笑い声が入りました」とNGが出されてしまう(笑)。

井浦さん 本番中に監督さんの笑い声が聞こえるというのは、初めての体験でした(笑)。音声さん的には困ったことかもしれませんが、こちらとしては演者の背中を押してくれる、ありがたいものでした。

ーー最後に、この作品の見どころをお願いします。

井浦さん 1話30分が、言葉で埋め尽くされている会話劇です。何気ない言葉でも、後になって響いてくるものもあるので、豊かな会話のやり取りを存分に味わっていただきたいです。

バカリズムさん このドラマは30分全7話の復讐劇ですが、本当に必要な部分だけを集めたら、20分ぐらいで終わる話なんです(笑)。ほとんどが無駄なやり取りだからこそ、緊張感のあるサスペンスの部分が生きてくると思います。長い緩和を楽しんでいただけたら嬉しいです。



インタビューのこぼれ話

「住田さんが一番笑ってくれるんです。これまでの作品でも、じっくり確認すると笑い声が入っているかもしれません」(バカリズムさん)。「僕らが笑いを必死にこらえているシーンや、思わず笑ってしまったシーンもあります」(井浦さん)。鑑賞の際、バカリズムさんと井浦さんが素で笑っているシーンや住田監督の笑い声を見つけることができるかも!?

Information



WOWOWオリジナルドラマ『殺意の道程』
11月9日より毎週月曜日深夜0時〜WOWOWプライムにて放送(全7話/第1話無料放送)。
第1話の本編とビジュアルコメンタリーが公式サイト・YouTubeで無料配信中。
出演:バカリズム、井浦新ほか
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