前作『俺か、俺以外か。』で大反響を巻き起こした現代ホスト界の帝王こと、ローランドさん。あれから約2年、待望の2作目『君か、君以外か。君へ贈るローランドの言葉』は変わりゆく時代に迷う人に贈る一冊だ。

いまこそ、人に笑われるほど壮大で素敵な夢を持て。

「オファーは1年半前にいただいていたものの書けず…俗に言うシカトを決め込んでいたんです(笑)。でもテーマを自分ではなく他者、いまの日本を元気づけるものにしようと考えたら俺の出番だなと思えて。すぐに自宅の瞑想部屋にこもり、超集中してスマホのキーを連打し、本の骨子はほぼ5日間で書き上げました」

“俺”から“君”へ。1作目で披露した胸のすくような人生哲学を読み手へのエールに変えた今作では、仲間を叱咤激励するかのような親身で愛ある言葉が読む人の心を打つ。

「歌舞伎町で知りましたが、人を幸せにするのは愛なんですよね。自暴自棄になりそうなとき、頭に浮かぶ人がいる人は強い。だから俺は部下に『大事に思っているよ』って伝えてきたし、人を幸せにしたい気持ちは前より強くなったかな。あと前作を読み返して思ったんですよね、『カッコつけてんな』って。でもいまなら弱みも見せられるし、俺にも試行錯誤があったことを知ってもらえたら勇気を与えられるのかなと思って失敗や挫折も隠さず書きました」

青春期に打ち込んだサッカーのこと、下積みホスト時代のこと。昨年は店を閉める決断も…。それでも「後ろ向きになったことはない」。

「どんな辛いときも『なんとかなる』じゃなく『なんとかする』と思ってきました。俺、才能にはあまり恵まれなかったけど、めちゃくちゃ持ってる男だって自信はあるので。でも人って都合がいい存在だから、好調のときは自分を振り返れない。だからうまくいっていないときこそ努力の方法や物事へのアプローチを見直すチャンスなんじゃないかな」

一方で自らを「ラグジュアリー系ミニマリスト」と称するローランドさん。今作ではモノとの付き合い方、そしてデジタルデトックス術についても独自の美学を披露している。

「実はスマホ依存だったんです。でもある日『なぜ俺はこの10cmくらいの画面ばかり見ているんだ』と疑問が湧いて…。このままだと死ぬ瞬間の走馬灯にもスマホの画面が出てくるなと危機を感じたんです。現代人だといよいよ出てきますよね…走馬灯にスマホ。でも俺の走馬灯にスマホは一台も出さない。以来SNSは一日数分…と管理しています」

周りに流されず、自分のスタイルを貫き通す。それも幸せの秘訣?

「かもしれないですね。情報に関しては遮断する技術を持つこと、モノに関しては最高の品を最小限持つこと。サッカーに例えると俺のチームに控えはいらない。最強の11人が常にピッチに立つチームこそエレガントで強いはず。何が大事かわからない人は一度全部捨ててみたらいい。必要なものが何か、そしてそれが意外と少ないことに気づくから」

実業家としても躍進するいま、その目はすでに先を見据えている。

「ホストクラブは必ず復活させます。金銭を超えたかけがえのない場所だから。そして青春を捧げたサッカーの世界に挑戦したい。それも欧州チャンピオンズリーグのオーナー。…なんて言うと笑われそうだけれど、夢は大きいほど努力する価値がある。この本を読む人にも伝えたい。夢くらい大きく持て! 笑われるってことは、あなたの夢がそれだけ壮大で素敵だからなんだよって」

夢を叶えて、また次の夢へ。ローランド伝説はまだまだこれから。

「カラオケでいえば、いまはAメロの途中。称賛されるのはうれしいけれどサビに入る前に拍手しないでよっていうのがいまの本音です(笑)」

『君か、君以外か。君へ贈るローランドの言葉』 独自の人生哲学でいまの時代に生きる人を励ます一冊。ローランド流思考法から仕事論…そして独創的すぎるライフスタイルまで。読むだけで元気が出る内容はファンならずとも一読の価値あり。KADOKAWA 1540円

ローランド 1992年生まれ、東京都出身。ホスト、実業家。カリスマホストとして歌舞伎町の売上記録を更新し続け、26歳で起業。『俺か、俺以外か。』(KADOKAWA)は流行語にもなった名言を冠し、累計30万部突破のベストセラーに。

※『anan』2021年9月1日号より。写真・小笠原真紀(ローランドさん) 中島慶子(本) インタビュー、文・大澤千穂

(by anan編集部)