anan本誌で好評連載中、益田ミリさんの『僕の姉ちゃん』がドラマ化され、Amazon Prime Videoで配信スタート。社会人1年目の素朴な弟に、鋭い視点でツッコミを入れる姉。ユーモアを交えつつも物事の本質を突くビビッドな会話劇を姉ちゃん役の黒木華さんと、弟役の杉野遥亮さんが演じます。

顔を合わせた途端、和やかで気安い空気感が流れる。“姉ちゃん”ことちはるを演じた黒木華さんは、柔らかな中にキリッとした雰囲気が。弟・順平を演じた杉野遥亮さんには、どこかリラックスした仔犬感が。それがまるで本当の姉弟みたいで撮影中の関係性を映し出しているようにも。

――おふたりがこの作品の実写化にどのように臨まれたのか伺えますか。

杉野遥亮:僕、黒木さんとご一緒できるっていうのが、とにかく楽しみだったんです。企画書を読んだ段階から、絶対にいい作品になるだろうなっていう確信に近いものがあって、あとはもう自分が順平としてどういうスタンスでいるかを考えればいいだけというか…。

黒木華:ここまで会話中心のお芝居ってドラマでも珍しいと思うんです。しかも、そのほとんどが姉弟で二人暮らしをしている実家の中での会話。役者としてやり甲斐があるなと思いました。撮影が進むにつれ、杉野さんとも打ち解けられたと思っています。

杉野:僕も思ってますよ。

黒木:撮影が始まった当初から、いい距離感でお芝居ができていると思っていましたが、後半にかけて、より姉弟の絶妙な雰囲気が作れた気がします。

杉野:そう思います。でも僕は、クランクインした当初は作品の空気感を掴むのが難しかったです。家のセットとか衣装とかがあって、そこに助けてもらいながらなんとかやれてた感じで。

黒木:撮影当初、たしかに悩まれていたよね。監督と話しているところを見ました。

杉野:姉ちゃんとのシーンに関しては、回を追うごとにだんだん黒木さんとの距離が近づいていけたんで、弟としてそこが楽しかったかな。

黒木:私も楽しかった〜。

杉野:後半、撮影スケジュールがタイトになってくるにしたがって、だんだん変なテンションになってきて。とくにアレ…かるた式に、“あ”は何々で、“い”は何々でって、日々つれづれのことを言い合うっていう場面、めちゃくちゃ楽しくなかったですか? お芝居しながら純粋に楽しんじゃいました。

黒木:たしかに。そういう何気ないやり取りが楽しかったです。姉ちゃんのちょっとした言動を、杉野さんがお芝居の中で丁寧に拾ってくれるんですよね。「モヤモヤしている気持ちを捨てられたらいいね」と言いながら投げるフリをしたら、さりげなくゴミ袋でゴールを作ってくれたり。ちょっとふざけて返してくれたりもして。どう返してくれるかが楽しみで、私から無茶ブリしてみたり(笑)。私自身にも弟がいて、優しさから姉の相手をしてくれるときがあるんですが、杉野さんとも、そういう姉弟っぽい関係性が築けた気がします。

杉野:本来、僕は無茶ブリとか苦手なタイプなんですけど、今回は自然にできてた、というかやれたんです。それはたぶん黒木さんとだったからで…。

黒木:それならよかったよ〜。かわいいから、姉ちゃんとしては、ついかまいたくなっちゃうんですよね。

――お話を伺っているだけでも、おふたりの強い信頼関係が窺えます。実際に共演して感じたお互いの魅力は?

杉野:黒木さんっていうと、着物というか“和”な感じの、しっとりとしたイメージがあったんですけれど…。

黒木:フフフ(笑)。

杉野:ユーモアがあってチャーミングなところがいっぱいありました。現場ですごくいいなって思ったのが、黒木さんがスタッフさんとフランクにしゃべってるところ。すごく人間っぽい方なんだなって。あとお笑い好きとかも。だけど表に出るときには、ちゃんとスイッチが入るのがすごいです。

黒木:杉野さんは爽やかな好青年というイメージがあったのですが、ご一緒したらイメージ通りの方で、さらに人間味を感じて興味が湧いたし、魅力的な俳優さんだなと。

杉野:ありがとうございます。撮影中とくに印象的だったのが、ソファに横になりながら姉ちゃんがグダーッてしてるシーンなんですよ。黒木さん、カメラ回ってない間もその姿勢のままで、そういう女優さんの姿を見ることってあんまりないので貴重だなって思って。

黒木:アハハ(笑)。

杉野:そういうリラックスした姿が、すごく姉ちゃんぽかったです。

黒木:実家にいるときの私は、大体あんな感じです(笑)。杉野さんも、弟の空気感がすごく出てるなと思いました。ゆったりしてて、クスッと笑える感じや、ふとした瞬間にすごくいい表情をするんですよ。姉ちゃんの言葉に対してちょっとニヤついてみせたりするんですけど、それが本当に良くて笑っちゃった。

くろき・はる 1990年3月14日生まれ、大阪府出身。近作に舞台『ウェンディ&ピーターパン』、ドラマ『イチケイのカラス』、映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』など。来年4月に上演される舞台『もはやしずか』に出演予定。

すぎの・ようすけ 1995年9月18日生まれ、千葉県出身。近作に、ドラマ『直ちゃんは小学三年生』、映画『東京リベンジャーズ』などがある。出演ドラマ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』(NTV系)は、10月6日放送スタート。

【番組名】『僕の姉ちゃん』【配信】Amazon Prime Videoにて全10話一挙配信中【放送】テレビ東京にて2022年放送予定【主演】黒木華【出演】杉野遥亮、久保田紗友、若林拓也、平岩紙、渡辺大知、遊屋慎太郎、片桐仁【原作】益田ミリ「僕の姉ちゃん」シリーズ(マガジンハウス刊)【監督・脚本】吉田善子【脚本】清水匡、高田亮 ©テレビ東京

※『anan』2021年10月6日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・望月リサ

(by anan編集部)