石造りのアーチ窓に浮かぶチョコとアイスのネオンサインは渋沢栄一ゆかりの“日証館”の新たなともし火のよう。11月にオープンした『teal』は元『パスカル・ル・ガック』眞砂(まなご)翔平シェフと『ease』大山恵介シェフがタッグを組む、チョコレート&アイスクリームショップ。ドーナツ、ブラウニー、チョコバーと、物心つく頃にはきっとみんな夢中だった気さくなチョコ菓子が並んでいて、武骨な茶色にそそられてしまう。

まん丸に膨らんだドーナツを頬張るとふわとろり。口いっぱいに溢れ出すチョコレートクリームの果実味をフランボワーズジャムが鮮やかに印象付けて……あ、これ覚えがある。『ease』のアマゾンカカオシューの中身だ。なんでもないドーナツみたいな顔してしれっと、アマゾンカカオの個性を開花させるあのシューの世界が詰まっている。しかもカリカリに焼いたシューとはまた別の幸せが。酸味を帯びたルヴァン種の生地は油を吸いにくいよう発酵やこね方などを工夫して、パーム油で揚げるから軽やか。粉の旨味も、しっとりももっちりもふんわりも、全て叶える生地がクリームと一緒にすっと消え、チョコレートのフルーティさに満たされる。見た目と裏腹に緻密。「でもゴールは美味しくてぱくぱく食べちゃう、でいいんです」と眞砂シェフ。ならば心おきなく!

右上から時計回りに、ショコラティエの本気ドーナツ、「アマゾンカカオのドーナツ」¥500、とろりビターなキャラメルにクッキーとナッツのザクザクが楽しい「キャラメルバー」、アマゾンカカオとベリーズ産、マダガスカル産カカオのチョコをブレンドした「チョコレートバー」各1本¥500、季節のフルーツ(この日はいちじく)とチョコのコラボを楽しむ「チョコレートタルト」¥980。馴染みの味を軸に再構築したチョコ菓子は、最高の大人のおやつ!

teal 東京都中央区日本橋兜町1‐10 日証館1F TEL:03・6661・7568 11:00〜18:00 水曜休

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。

※『anan』2021年12月15日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・野崎未菜美 取材、文・chico 撮影協力・AWABEES

(by anan編集部)