1月22日から東京都美術館で『ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展』がはじまります。その展覧会ナビゲーターに、女優の小芝風花さんが就任。今回、音声ガイドの収録を終えた直後の小芝さんに、お話をうかがってきました!

小芝風花さんが展覧会ナビゲーター!

【女子的アートナビ】vol. 233

小芝さんが展覧会ナビゲーターを務める『ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展』では、オランダ絵画の名品約70点が来日。

最大の見どころは、日本でも人気の高い画家、フェルメールの《窓辺で手紙を読む女》です。本作品は、フェルメール初期の傑作で、前回の来日は2005年。その後、大掛かりな修復が行われ、背景の壁に隠されていたキューピッドの画中画が姿を現しました。

このキューピッドはフェルメールが描いたあと、画家以外の何者かによって上塗りされていましたが、2017年から始まった修復により、本来の姿に戻りました。

修復後の作品が公開されるのは、所蔵館以外では世界初。なかなか海外に行けない今、このような傑作を日本で見られる機会はとても貴重です。

大注目を集める本展の音声ガイドを担当した小芝さんに、アートの楽しみ方など語っていただきました。

めちゃめちゃ緊張…!

――収録、お疲れさまでした。展覧会の音声ガイドは初挑戦とのことですが、いかがでしたか?

小芝さん めちゃめちゃ緊張しました! ナレーションのお仕事はさせていただいたことがありますが、やはりテレビのナレーションと音声ガイドは全然別物だと改めて思いました。

今まで美術館に行ったことがなかったのですが、今回音声ガイドをやらせていただくことになり、母と初めて行ってみたのです。そこで音声ガイドも聴き、人それぞれ見るペースが違うということもわかりました。

なるべくみなさんの邪魔にならないように、でも聴きたいときには心地よく聴けるようにと思いながら収録に臨みました。

――収録を終えてみて、特にどの作品を見てみたいと思いましたか?

小芝さん やはり、展覧会のメイン作品、フェルメールの《窓辺で手紙を読む女》です。キューピッドの画中画があるとないのでは、全然印象が違います。今回の修復でニスがはがされ、色味が全然違ってすごく鮮やかになっているそうで、現物を見るのが楽しみです。

――そういえば今日の小芝さんの髪形も、この絵のモデルさんに似ていてステキですね! 

小芝さん (うれしそうに後ろの髪形を見せて)うふふ!

――フェルメールの絵は、よく「ドラマのワンシーンを切り取ったように見える」といわれますが、この絵からは、どんなことを想像されますか?

小芝さん 修復前のキューピッドがない絵のときは、すごく悲しいイメージでした。窓の部分に手紙を読む女性の顔が反射して映っているのですが、その顔が別の人にも思えて……。

もしかしたら、あまり良い知らせではない手紙を読んでいる女性を、家族とか、別の人が見守っているのかな……と想像したりして。背景が余白だけだと、寂しげな感じです。

でも、キューピッドが現れた作品を見ると、印象が変わりました。キューピッドは愛の象徴ですし、存在感もありますよね。しかも、キューピッドが仮面を踏んでいるというのも衝撃で、全然イメージが変わりました。

(筆者注)作品に描かれている仮面は、嘘や欺瞞を象徴するアイコン。愛の神キューピッドが仮面を踏むことで、誠実な愛の勝利を表すと考えられているそうです。

想像力をくれる場所

――今回、音声ガイド収録の事前準備として、美術館に初めて行かれたとのことですが、そのときのご感想を教えていただけますか。

小芝さん なぜ今まで美術館に行かなかったかというと、知識がなかったのです。時代背景や技法など、詳しいことがわからないので、難しいと思ってなかなか行くことができませんでした。

もちろん、いろいろ知っている人の楽しみ方があるかと思うのですが、全然知識がない人でも、例えば風景画であれば、「ここにすごく気持ちいい風が吹いているのだろうな」とか、「こういう草の匂いがするんだろうな」、「木の葉が摺れる音がするんだろうな」とか、難しいことを考えずに見るだけでも、すごく楽しめるものなのだとわかりました。

それにプラスして音声ガイドがあれば、絵の中で注目すべき部分を説明してくれます。私も、音声ガイドは、見るヒントになってくれたらいいな、という思いで収録させていただきました。

――ちなみに、はじめての美術館では、どんな作品をご覧になりましたか。

小芝さん 印象派の作品です。今回のフェルメールのような17世紀の絵があり、その後、(写真術が発達し)写真ではできないことをしようと印象派が誕生した、とざっくり知ることができました。

美術館に行き、ふわっとした知識だけが入ってきたとしても、画家の方たちが残した、才能の塊を詰め込んだ作品を見ると、感性のおすそわけをいただけます。美術館は想像力をくれる場所だと思いました。

そろそろ大人にならなきゃ…

――2021年に芸能生活10周年を迎えられました。昨年の振り返りと、今年の抱負をお聞かせいただけますか。

小芝さん 2021年は、すごく充実して楽しい一年でした。携わらせていただいた作品も、自分のうちに閉じこもっているような女性のドラマや、ラブストーリーにも初挑戦させていただき、今まで演じたことがなかった役・ジャンルに出会えた年だったので、楽しかったです。

しかも、『モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜』では脚本家の橋部敦子さんが向田邦子賞を受賞されたり、『彼女はキレイだった』ではザテレビジョン・ドラマアカデミー賞主演女優賞をいただいたり。挑戦させていただいただけでなく、それが賞として形に残ったのがすごくうれしくて、実りのあった一年でした。

今年は25歳になるので、もっとオンオフをしっかりしたいです。お仕事をがんばるときはがんばって、プライベートのときは、家族や友人と過ごす時間も大切にしつつ、そろそろ大人にならなきゃいけないな……と(笑)。少しずつ、立ち居振る舞いなど、どういう風にしていけばいいのかを模索する一年になりそうです。

また、昨年末はじめて美術館に行って、いろいろな刺激をもらえるとわかったので、新しい展覧会などを見に行ってみたいと思います。

――今後のご活躍も楽しみにしています。最後に、anan読者にメッセージをいただけますか。

小芝さん この展覧会には、ぜひご家族やお友達と一緒に行ってみてください。例えば、先ほどのフェルメールの絵では、すごく好きな人からもらった手紙なのか、あるいは家族からもらったのか、と見る人によって想像することが違うと思います。あとで「あの絵どう思った?」とか、楽しく話せると思うので、気楽に、難しいことは考えずに、見に来てほしいと思います。できれば、音声ガイドも利用していただけたらうれしいです!

――いろいろお話いただき、ありがとうございました!

インタビューを終えて…

フェルメール作品に出てくるモデルのように、小顔で美しいお姿だった小芝さん。はじめて美術館に行ったときの感動について、目をキラキラと輝かせながら話してくださり、とてもまぶしく思いました。

美術館は、「感性のおすそわけ」や「想像力」、「刺激」をもらえる場所……アート初心者として語ってくれた小芝さんの言葉も魅力的で、美術鑑賞のもっとも大事な部分を教えていただいた気がします。

1月22日からスタート!

『ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展』は、1月22日からスタート。

ぜひ、小芝さんが語る音声ガイドを聴きながら、ドイツから来日する珠玉の名画の数々をご覧になってみてください!

追記:新型コロナウイルス感染拡大の影響により、開幕日が延期となりました。新たな開幕日は、展覧会公式サイトでご確認ください。

Information

会期    :2022年1月22日(土)〜4月3日(日) 休室日は月曜日、3月22日(火) ※ただし3月21日(月・祝)は開室
※追記:新型コロナウイルス感染拡大の影響により、「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」の開幕日が延期となりました。新たな開幕日は、公式サイトでご確認ください。
会場    :東京都美術館 企画展示室
開室時間  :9:30〜17:30(入室は閉室の30分前まで)
観覧料   :※本展は日時指定予約制です。
       詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。 
       一般¥2,100、大学生・専門学校生¥1,300、65歳以上¥1,500 高校生以下無料(日時指定予約必要)
       
※最新情報などの詳細は公式サイトをご覧ください。