せっかくの長期休暇というのに、毎年この時期に体調を崩していませんか。そこで漢方薬剤師の大久保愛先生が、カラダを強くする簡単な方法を教えてくれます!

年末はいつも体調を崩していませんか?

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 141


今年もあっという間に1年が終わろうとしています。いつもと違った生活スタイルに変化した昨今ですが、良い変化となった人もいれば、ちょっと大変だったなと感じる人もいて、人によって受け取り方が異なることだと思います。

ですが、1年の終わりに楽しいことがあったり、新年に期待して過ごすことができたら、どんな1年だったとしても過去を良い経験だったなと感じることができるのではないでしょうか。まだ、今年は数日あります。正月に向けて思いっきり楽しむように明るい気持ちで過ごしたいですね。

ただ、12月にすごく忙しかった人は、風邪を引いてしまったり体調を崩してしまうこともあるかもしれません。長期休暇に入ると毎回体調崩して寝込んでしまうというような話もよく耳にします。そこで、今週は1年の締めくくりに体を強くする食薬習慣を紹介します。

今週は、体を強くする食薬習慣

今月は、1か月慌ただしく仕事をしたり、ごちそうをたくさん食べたり、お酒をたくさん飲んだり、夜更かしをしたり、だけど運動不足になったりとカラダにとってあまり良い習慣とはいえない行動を繰り返した人は多いのではないでしょうか。

その結果、防波堤が一気に崩れるように長期休暇に入るとともに風邪を引いたり、お腹の調子を悪くしたり、太ったり、頭が痛くなったり、眠れなくなったり不調が山積みになってしまうこともあるかもしれません。

漢方では、栄養をしっかり吸収できるようにコントロールする『脾』と成長ホルモンに関わり体を強くする『腎』の働きを強くすることで何事にも動じない強いカラダを作ることができると考えます。そこで、今週は冬に美味しくなる食材で『脾腎』を強くする食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材・メニューは、【白子と大根の味噌汁】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材:白子と大根の味噌汁】

この時期、白子はスーパーでよく見かけますよ。どう調理したらよいかわからないからあまり買わないという人も多いと思います。でも、外食すると美味しいからと注文する人が多い食材だと思います。白子は、タラ、鮭、フグなどのものがありますが、どの白子でも大丈夫です。そして、大根もこの時期美味しくなる食材ですよね。

実際、どちらの食材とも扱いは簡単なので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。白子の味噌汁は、北海道や青森ではよく食べられているみたいですが、クリーミーでとても美味しいです。作り方は、いつもの味噌汁の具材に大根をチョイスし柔らかくなったら、最後に洗って一口大に切った白子を加え1分くらいサッと火を通したら完成です。

【白子】
冬に不足しがちな栄養素の代表的な存在でもあるビタミンDを豊富に含む『補腎』できる食材です。さらに体を元気にするタンパク質、ビタミンB群、ミネラル、血流を促すビタミンEも多く含んでいます。

【大根】
大根には、消化を助けるジアスターゼやアミラーゼが多く含まれるため『脾』の働きをサポートする作用があります。また、大根の辛み成分はイソチオシアネートとよばれ、抗菌作用や抗酸化作用などもあり風邪予防にも役立ちます。

やっぱり、季節の食材は体を整えるために役立ちますよね。旬の美味しい食べ物を食べて、強い体を作って新年を気持ちよく迎えましょう。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information

大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

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文・大久保愛